「フゥ・・・サッパリしたぁ・・・」
お風呂場から出た果歩は湿った髪の毛にタオルを当てながらベッドに座った。
「・・・・はぁ・・・・・・・・」
あれから秋絵宅での誕生日会は、女の子だけの集まりとは思えないほど、話は下のネタばかりであった。
特に、かなり酔っ払っていた知子からはエッチな質問攻めをされて、果歩もアルコールがまわっていて大胆になっていたのか、恥ずかしがりながらも正直に答えてしまった。
「・・・もぅ・・・知子ちゃんエッチな事ばっか・・・」
そんな事をを呟きながら、ふと果歩は机の上に置いておいた紙袋に目をやった。
(あ、そうだ・・・)
紙袋を手にして中を覗きこむ果歩、今日の誕生日会の終わり際、秋絵が誕生日プレゼントとして渡してくれたのだ。
『わぁいいんですか?ありがとうございます。』
『フフ・・・中身は帰ってから見てみて。遠距離恋愛中で寂しい思いしてる果歩ちゃんにはぴったりの物よ。』
『そうなんですかぁ、わぁ~なんだろう・・・楽しみだなぁ』
『フフ・・・きっと気に入るわ果歩ちゃん・・・』
果歩は紙袋から綺麗にかわいくラッピングされた箱を取り出す。
なんだろうなぁ・・・フフ・・・
果歩はまるでクリスマスプレゼントをあける子供のような無邪気な笑顔でワクワクしながら包装紙を破かないように丁寧に剥がしていく。
「・・・え・・・なんだろ・・・?」
出てきたのは真っ白でなにも書いていないDVDケース。
そしてもうひとつ、透明の箱に入っていたのは、何やら紫色をした棒状の物。
それを見て、口に手をあてて驚いた様子の果歩。
それが何なのか・・・果歩には大体予想がついた。
こういった事に疎い果歩でも、この棒の形が何を模っているのかはわかった。
これって・・・・・やだ・・・秋絵先輩・・・どういうつもりで・・・
そう思いながらも、箱から紫色をしたそれを取り出し、手に取る果歩。
「・・・やだ・・・いやらしい・・・」
それは明らかに男性の性器を模った物、下の方にはなにやらスイッチのようなものと、電池を入れるスペースがあった。
それは実にリアルに造られていた。
全体に反り返っている棒、陰茎はボコボコと血管が浮き出ているところまで再現されている。
先端の亀頭部分は陰茎部分よりも太く、カリのエラが張り出していた。
しばらくその男根を模ったおもちゃをボーっと眺める果歩、心臓がドキドキしているのが自分でわかる。
そしてもうひとつ・・・果歩はDVDケースに目を移した。
エッチなプレゼント・・・秋絵先輩ってやっぱりエッチなのかなぁ・・・はぁ・・・なんだろう・・・
パソコンの電源を入れる果歩。
好奇心にも似た感情が果歩の身体を動かしていた。
パソコンが起ちあがる間に、DVDケースを開ける。
中にはケース同様、何も書いていない白いDVDが入っていた。
何も書いていなくても男根の形をしたおもちゃといっしょに入っていたのだ、それがとてもエッチでイヤらしいDVDであることを果歩は予想していた。
・・・いや、果歩は心のどこかでそれを期待していたのかもしれない・・・。
パソコンにDVDを挿入する。
ブ~ンというディスクを読み取る音が部屋に響く・・・。
・・・・・・ゴク・・・・・・
自分でも意識してないうちに生唾を飲み込んでしまう果歩。
パっとピンク色の画面がディスプレイに映る。そこに大きな文字で出てきたのは
《バイブレーターを使ったオナニーの仕方講座》
バイブレーター・・・オナニー・・・
心臓の鼓動が速くなる・・・ドキドキドキドキ・・・・
少ししてから切り替わった画面には【本編再生】の文字。
果歩はマウスをそこに合わせクリックした。
切り替わった画面に出てきたのは下着姿の美しい女性だった。
歳は果歩と同じくらいか、少し上に見えた。
しかもこの女性が身に着けている下着、隠す部分が小さく、なんだか少し、中の乳首やヘアが透けて見えているようだった。
・・・すごいイヤらしい下着・・・・
『これからここでは、女の子のマスターベーション・・・オナニーですね・・・』
突然音が出たことにビックリした果歩は慌てて、停止ボタンをクリックした。
はぁ・・・イヤホン・・・どこにあったっけ・・・
机の引き出しを上から順番に開けてイヤホンを探す果歩。
ここの部屋は壁が薄い・・・よく果歩の部屋にも隣の部屋のテレビの音が聞こえてくることがあった。
こんな内容のDVDを見ていることが隣人にバレでもしたら大変だ・・・。
イヤホンを見つけた果歩、パソコンに挿し込んで両耳にそれをつける・・・・ひとつ深呼吸をして、再生ボタンをクリックした。
『これからここでは、女の子のマスターベーション・・・オナニーですね。ここにあるバイブレーターを使ってするオナニーの仕方を説明したいと思います。』
『女性の中にはオーガズム・・・つまり恋人とのセックスでも絶頂を経験したことがない、イッたことがないという方はいると思います。』
・・・私のこと・・・かな・・・
『ここでは、今あなたが持っている紫色のバイブレーター・・・そう、その男の人のオチ○チンの形をした大人のおもちゃ・・・これを使ってあなたに生まれて初めてのオーガズムを経験してもらう。そのためのお手伝いを今日はさせてもらいます。』
『さぁ、まずはソファ、またはベッドの上で楽な体勢になってください・・・』
DVDの映像をじっと見つめる果歩、頬っぺたをピンク色に染め、口は少し開いている。
時折ピッタリ閉じている足の太ももを擦り合わせるような仕草をする果歩。
その動きは時間が経つに連れ、回数が増えていっていた。
グチュグチュグチュグチュ・・・
『あッ!あ!アン!・・・ぁ・・・はぁあああ!あ・・・ぁ・・・はぁ・・・あッ!イク!あっあっあっあっ!イクイクイク!あぁあああン!』
パソコンの画面の中では、さっきまで大人びた表情で説明をしていた女性がソファの上で全裸になって、まるでオーガズムの手本を見せつけるかの様に身体を仰け反らせ、絶頂の言葉をに叫んでいた。
このDVDは無修正、つまり女性の局部はモザイク加工がされていなかった。
そのためバイブレーターを咥え込んでいる女性の性器は丸見えの状態。
性器とバイブには女性のワレメからあふれ出てくるネバネバしている液体がベットリ付いていて、テカテカと光っている。
果歩は画面の中で股間にあるバイブを激しくグチュグチュと抜き差しをしながら絶頂に達する女性を呆然と眺めていた。
・・・すごい・・・ハア・・・こんなになっちゃうの・・・?
女性が絶頂すると時はこんなにも乱れてしまうものなのかと果歩は思った。
自分も絶頂に導きられたらこんな風になってしまうのだろうか・・・
男性の前でこんな姿を曝け出してしまうのだろうか・・・
身体が熱い・・・心臓のドキドキが止まらない・・
ドキドキが下半身の中心に移動して集まってきているような気がする・・・
アソコがジンジンする・・・
果歩は自分の性器が濡れてきてしまっている事に気づいていた。
・・・私・・・はぁ・・・興奮してる・・・
じっと机の上に置いてある紫色のバイブレーターを見つめる果歩。
ゆっくりと椅子から立ち上がった果歩は、少し汗ばんだ手を、そのバイブレーターに伸ばしていった・・・。
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