富田
「まぁ、適当なところに座ってくれよな。酒とつまみ持ってくるわ。」
盛り上がった居酒屋での飲み会の後、二次会として4人が向かったのは富田のマンションの部屋だった。
果歩
「わぁ~広い部屋ですねぇ!」
富田が住んでいるマンションは、まさに高級マンションと言っていい。
先日果歩が訪れた秋絵のマンション、その部屋も高級感があり広々としていたが、富田のマンションはそこ以上に豪勢で広い部屋だった。
山井
「うらやましいよなぁ。こんな所に住めるなんて。」
果歩
「本当ですね。」
果歩は大きなソファに腰を下ろし、キョロキョロと辺りを見渡している。
部屋が広いだけじゃなく、置いてある家具も高級そうなものばかりだ。
富田
「ハハッ!でもまぁ、これはこれで、掃除とか大変なんだぜ。」
秋絵
「フフ・・・富田さんホントに自分で掃除してます?この前はお手伝いさんに頼んでるって言ってませんでした?」
富田
「ハハッ!まいったなぁ、秋絵ちゃん余計な事言わんでくれよぉ!」
やはりトミタグループの社長の息子であり、トミタスポーツのオーナーでもあるのだから経済的に恵まれているのは当然だった。
こんな遊び呆けているような人間が、このような恵まれた生活を送っていることに苛立ちを感じる人も多いはず。
しかしそんな富田の事を、お人好しの果歩は特に嫉んだりする事はなかった。
むしろ果歩の目には、富田はトミタスポーツのオーナーとして立派に働いているように見えていたため、尊敬のような気持ちさえあった。
最初の居酒屋に続き、二次会も富田が用意してくれたおいしいお酒とつまみ、それに富田と山井の面白いトークで盛り上がっていた。
果歩も辛いことがあった反動なのか、これまで飲んだことがないくらいお酒も進み、頬をピンクに染め、富田と山井の話を聞きながら笑っていた。
・・・やっぱり参加してよかった・・・秋絵先輩も富田さんもこうやって元気づけてくれて・・・やさしいなぁ・・・
果歩は心の中で富田や秋絵に感謝した。
今日は帰っても部屋でひとりで泣くだけだったはずが、今はこんなにも楽しい気分でいられるのだから。
今この時間だけは嫌なことも忘れられる。
4人とも大分お酒を飲み終えて、盛り上がっていた時間から少し落ち着いて、みんなソファに座りゆったりとした時間になった時、富田がふいに口を開いた。
富田
「それにしても、大変だよなぁ果歩ちゃんも、遠距離恋愛ってのは。」
果歩
「え・・・あ・・・はい・・・。」
突然富田にそんな事を言われ、友哉の事を思い出してしまい果歩の顔が少し沈む。
秋絵
「富田さん、そんな事言ったら果歩ちゃん嫌な事思い出しちゃうじゃないですかぁ。」
富田
「あ・・・あはは・・・あ~ごめんごめん!そんなつもりじゃなかったんだけど。」
富田はばつの悪そうな顔で慌てて謝った。
果歩
「い、いいんです・・・別にそんなお気遣いして頂かなくても・・・。」
秋絵 「フフ・・・あ、そうだぁ果歩ちゃん。彼との事、富田さんと山井さんにも相談してみたら?一応私達より恋愛の経験値はあるだろうし。」
山井
「ハハッ!一応じゃなくて、ありまっせ~経験値、特に富田さんは。そうっスよね?」
富田
「おうおう!果歩ちゃん、俺達でよかったら相談にのるぜ?恋愛相談なら馴れたもんだからさ。」
果歩
「で、でも・・・そんな・・・」
そんな事を言われても、富田達に言ったところで状況が変わるとは思えなかったし、せっかく楽しい飲み会を暗い雰囲気にしてしまうのではと、果歩は思った。
秋絵
「ねぇ果歩ちゃん、今日は果歩ちゃんを励ます会でもあるんだし、ここで思っていること全部言っちゃえばきっと気分も楽になるわよ、ね?富田さん達がしっかり受け止めてくれるわ。そうですよね?富田さん?」
「そうそう!誰にも言わずに悩みを溜め込んじゃうのはよくないぜ?」
確かにそうかもしれない・・・ここで胸に詰まった苦しい思いを吐き出してしまえば少しは楽になれるかもしれない・・・
アルコールが回っていたせいもあるかもしれないが、果歩は誰かに今の自分の状況を擁護してもらいという気持ちになっていた。
こんなかわいそうな自分を慰めてほしいという弱い心に。
富田
「そうかぁ、彼氏の電話に女がねぇ……。」
山井
「いやぁマジこんな可愛い彼女がいるのに浮気とかありえないっスねぇその彼氏。」
秋絵
「私が知っている限り、友哉君はそんな事するような子には思えないだけどねぇ。すごいマジメな子よね?友哉君って。」
果歩
「はい・・・私もそう思ってたんですけど・・・。」
友哉はそんな人じゃない・・・あの優しくてまじめな友哉がそんな事するはずがなかった・・・
そんな事するはず・・・
しかし、あの電話に出た女性・・・・あの言葉は・・・
『今友哉ちょっとシャワー浴びにいってるから・・・』
山井
「甘い!甘いなぁ~果歩ちゃんと秋絵ちゃんは、男なんてそんな美しい生き物じゃないんだぜ?」
富田
「ハハッ、まぁなぁ。」
山井の言葉に富田はごもっともといった感じで頷いている。
山井
「どんだけ真面目そうな男でも溜まるもんは溜まるしねぇ。」
果歩
「え・・・たまる・・・?」
富田
「ハハッ果歩ちゃん、果歩ちゃんだって男がある事をしないと溜まってちゃうモノがある事くらい知ってるだろ?」
果歩
「え・・・そ、それは・・・。」
もちろん、果歩もそれが何なのかは理解できたが、恋愛相談のはずが突然の下の話に、果歩は顔を赤らめる事しかできなかった。
コメント
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メンメン様、今晩は。
コメント欄でのやり取り、私もいつも拝見しています。
ハラハラしていましたが、やり取りがいい流れで終わり、ホッと胸を撫で下ろしました。本当に良かったです…。
ところで、実はメンメン様に聞いていただきたい話があるんです。
日々、こちらの官能小説やH体験談を告白するサイトを読んだりアダルト動画を観たりしている内に、自分の中の性欲が日を増すごとに膨らんできてるんです。
今月の生理前後は、人生で最も強く性欲に飢えてしまうくらいムラムラしました。
私は25歳にも関わらず、まだ処女を護ってます。
でも誰かとセックスがしたくて、たまらなくなりました。
そして先日、ある男の人に「会いたい」と連絡し、今月の三週目に会う事になりました。
私はその人(以下、Nタツ)に処女を奪われることを望んでいます。
Nタツとの出会いは、大学の頃のダンス系のサークルでした。
私が三年の時、彼が一年で後輩として入ってきたのですが、お互いに人見知りだったので全く話す機会が無く、話そうとする努力もお互いしませんでした。
当時はお互いに対する興味が全く無かったんです。
彼とはじめて話したのは、それから一年半後です。
彼の名前はNタツ、私はN子。
Nの部分は同じ字で同じ呼び方だったので、そこで驚きましたし、仲良くなるきっかけにもなりました。
実はサークル内で唯一のゲーマー同士だったという事もあり、その後は今までの人見知りが嘘だったかのように打ち解け合いました。
「なんでもっと早く話しかけなかったんだろうね」が私達の口癖でした。
そして彼は執拗に私にボディタッチをするようになりました。
ボディタッチは日を追うごとに大胆にストレートになっていきました。
でも当時彼には彼女さんがいたので、これは単なるちょっかい、単なる遊び心なんだ、と思い、あしらってました。
ところが内心では、Nタツからのいやらしいタッチに悦んでる自分が現れはじめました。
彼は見た目も性格も好みでしたし(正直かなりのイケメンでした)、男らしい手つきで肌に触れられるとドキッとしました。
「私達、親友だよね」がその頃の二人の口癖でした。
続きます。
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続きです。
自分が恋してるのかしてないのか曖昧な気持ちのまま私は大学とサークルを卒業、新たに別の社会人中心のダンスサークルに入団しました。
なので、前にいたサークルとの交流は、その後もダンスイベントなどでしょっちゅうあり、Nタツとも変わらずの関係でした。
所属する団体がお互い別々になった事が、一層Nタツからのボディタッチを過激にしていきました。
この頃には、彼の目的が私の身体なのだという事がハッキリと判ってました。
ある日、いつものように仲の良いメンバーでNタツの家で飲んでました。
朝になって一人また一人と帰っていき、気付けば私だけが残っていました。
寝ていた私の布団の中に彼がスルリと入ってきて、ギュッと抱きしめられました。
私も自然に彼の背中に腕を回しました。
首にキスされ、胸に顔を埋められました。
その日はそれだけでしたが、私はなんともいえない幸福感を味わったように思いました。
そんな事が三度ほどあった後、彼には新たに別の彼女がいた事が発覚し、しかもその子はサークル内の仲間で、私にとっても大事な後輩であり友達でした。
それを隠して私にああいう事をしていたのが、その時は悔しくて許せませんでした。
本当に、私の事は単に身体目当てだったのです。
…でも私は結局、彼を許しました。
“私は年上で大人なんだから、そんな事で責めたりしない”という態度を彼に取りたかったんです。
許したお陰か、二ヵ月後くらいからまた親友の関係が安定しました。
しばらくして、Nタツが今カノと別れた事が判明したのですが、だからと言って自分が新しい彼女になりたいという気持ちにはなれませんでした。
彼の浮気癖、好みの身体の女の子に安々と触れるタッチ癖に、私はすっかり呆れ果てていたからです。
そして別々の団体になってから一年後、飲みに誘われて二人でNタツの家で飲んだ次の朝、ついにキスを受け入れてしまいました。
はじめからディープで、気付けばブラを外されて胸を鷲掴みされ、彼は「ヤバイ…」と呻いてました。
私はこの時、以前の時のような幸福感が湧きませんでした。
“またどうせ、本命の彼女がいるに違いない。私は身体だけ貪られてそれでお終いなんだ”という思いがよぎり、私は喘ぐのをやめました。
私の喘ぎが聞こえなくなり、Nタツは行為を止めました。
“感じてくれてない”という彼の心の言葉が伝わってきました。
「こんな事…しなきゃ良かった」と、私は後悔の言葉を初めて彼に投げました。
続きます。
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続きです。
その後、仕事の忙しさで私は長い間ダンスから離れ、Nタツともそれ以来会っていません。
彼は相変わらず、色んな女の子と付き合っては別れ、を繰り返して過ごしてるのだろうと思います。
最初で最後だったキス、あの日から一年と八ヶ月経ちましたが、いまだにセックスの経験が無い私は、あの時の続きがしたいと思ってしまう事が増えました。
彼も、私が処女だという事をなんとなく察していて、ボディタッチ中にも“処女であって欲しい”と呟いていました。
そんな彼になら(女に対してだらしない彼ですが)、彼にとっては今更なのかもしれませんが、奪われてもいい、と思ってしまいます。
そして私は先日、一年と八ヶ月ぶりに彼にメールを送りました。
今の私は、割り切ってでも彼との肉体関係を欲しています。
行為を望んでる事は直接は打ってませんが、向こうも「早く会いたいv」と以前と変わらない反応だったので、何かを起こせそうな気がしています。
結局、私も身体だけが目当てなのかもしれません。これが恋だとは思えません。
学生時代、一緒に青春の思い出を作っていた人(しかもイケメン)に処女を奪われる事は、自分にとって悦びなのだと信じたいです。
彼との再会の日まで一日一日と迫り、カウントダウンされてるように感じてドキドキします。
彼とセックスできることになったら、私は溜め込んでいた想いや欲望を爆発させてしまう予感がします。
彼を気持ち良くしてあげたい…そして彼にとっても、自分にとっても一生忘れられないセックスにしたいです。
彼が、私との行為をどう思ってくれるのか、とても不安でもあります。
突然、長い長い身の上話を送ってしまって、本当に申し訳ありません。
リアルでは誰にも言えない話な気がして、でも誰かに聞いて欲しくて、メンメン様ならきっと聞いてくださる、と勝手ながら思ってしまいました。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
失礼いたします。