浴室から出た果歩は身体を拭き、身体に再びバスタオルを巻いてリビングに来た。
リビングでは服を着た山井がソファに座り、タバコを吸ってくつろいでいた。
山井
「おぉ果歩ちゃん、サッパリしたか?」
果歩
「山井さん・・・ハイ・・・。」
パスタオルだけの自分の姿が恥ずかしいのか、顔を赤らめながら答える果歩。
山井
「ハハ、そんな今更恥ずかしがらなくても、俺はもう果歩ちゃんの裸は拝見済なんだぜ?」
果歩
「イヤ・・・山井さん・・・。」
裸を見られるどころか、山井には胸も揉まれ、潮を吹くところも見られ、富田に挿入されるところも、イかされるところも見られたのだ。
今更ながら、自分がそんな痴態を他人に曝してしまった事がどうしようもなく恥ずかしかった。
山井
「ところで果歩ちゃん、秋絵ちゃんと風呂場で何かしてたのかい?」
果歩
「え?」
山井
「なーんかエッチな声が風呂場から聞こえてきてたぞぉ。」
果歩
「ぇ・・・・あの・・・それは・・・。」
果歩は恥ずかしそうに山井の指摘に何と答えればいいのか分からず困った様子。
秋絵
「フフ、何をしてたかは秘密よね?果歩ちゃん。」
果歩の後ろから聞こえた秋絵の声。
果歩より少し遅れて出てきた秋絵は、果歩のようにバスタオル姿ではなく服をきちんと着ていた。
山井
「なんだよぉ、次は俺も交ぜてくれよなぁ。」
秋絵
「フフ。」
果歩
「・・・・・。」
山井は冗談っぽくそんな事を言っていたが、果歩はそれを聞いて自分が男の人とお風呂に入るところを想像してしまっていた。
山井
「あれ?そういえば果歩ちゃんだけなんでそんな良い格好してんだ?まぁ俺はそっちのが好きだけど。」
果歩
「ぇ・・・これは・・・その・・・。」
秋絵
「果歩ちゃんはまだ富田さんとする事があるんだもんね?」
果歩
「ぁ・・秋絵先輩・・・。」
山井
「ハハ、そういう事か。」
顔を赤くして俯く果歩。
これからセックスをしに男のところへ行く女。
自分の事をそんな風に思われるのが、果歩は恥ずかしかった。
だらしのない女だって・・・山井さん、思ってるのかな・・・
秋絵
「はい、果歩ちゃんこれ、富田さんの分も持って行ってあげて。」
秋絵はそう言って果歩に水の入ったペットボトル2本を、果歩に渡した。
秋絵
「いいのよ果歩ちゃん。今日は特別、今日だけは富田さんに思う存分、気持ちよくしてもらえばいいのよ。」
果歩
「・・・・・。」
秋絵
「女は誰だって男の人に思いっきり抱かれたい時があるのよ、だから大丈夫、私も山井さんも、富田さんだってそんな果歩ちゃんを軽い女だなんて思ったりしないわ。今日の事は私たちだけの秘密、ね?だから何も気にする事なんてないわ。」
果歩
「・・・秋絵先輩・・・。」
秋絵の優しい言葉は果歩の自虐的になりかけていた心を楽にした。
・・・誰だって男の人に思いっきり抱かれたい時はあるのよ・・・
秋絵の言葉が再び果歩の気持ちをを解放させようとしていた。
・・・抱かれたい・・・
・・・またさっきみたいに、男の人を感じたい・・・
・・・すべてを忘れてしまう程の快感を感じたい・・・
浴室で秋絵に欲望の火を点けられた果歩の身体は、再び富田を欲し始めている。
そして果歩の気持ちも・・・
友哉との辛い出来事を、富田と繋がっている時だけは忘れていられる。
・・・今日だけ・・・今日だけは・・・いいよね・・・
・・・もう一度、富田さんにメチャクチャにされたい・・・
山井
「果歩ちゃん、富田さんまだ一発しか出してないんだろ?富田さん精力尋常じゃないくらい強いからさ、寝室行ったらきっと明日まで身体離してくんないぜ?」
明日まで離されない・・・山井の言葉を聞き、果歩の秘部はジュンと熱くなった。
秋絵
「フフ、果歩ちゃんも明日休みだから大丈夫よね?」
果歩
「・・・・ハイ・・・。」
山井
「俺達の事は気にしないでいいから、楽しんできな。」
果歩
「山井さん・・・。」
秋絵
「ほら、富田さん待ってるわ。」
秋絵の言葉を聞くと、果歩は小さく頷いてテクテクとゆっくり寝室の方へ歩き出した。
バスタオルだけを身に着けて、富田に抱かれるために寝室へ向かう果歩の後姿を眺めながら、秋絵と山井はニヤっと怪しげな笑みを浮かべていた。
ガチャ・・・
寝室のドアをゆっくりと開ける果歩。
中はさっきと同じく薄暗かった。
ドキドキ・・・
さっきここで富田に抱かれたばかりなのに、果歩の鼓動は緊張のせいで速まっていた。
果歩
「あの・・・富田さん?起きてますか・・・?あの・・・水・・・持って来ました。」
そう言いながら部屋の奥へと入っていった果歩。
数分後・・・
アッ・・・アッアンッアッ・・ハァァアアッ富田さんっ!アッアッアッ・・・!
という果歩の喘ぎ声が秋絵と山井のいるリビングまで聞こえてきた。
快楽で理性も羞恥心も吹き飛んでしまっている果歩の、気持ち良さそうな喘ぎ声。
そしてその声は翌日の明け方まで部屋に響き続いていた・・・。
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