……ハァ……こんなに……
自分の愛液に濡れた指先を火照った表情で見つめる香苗。
そしてゆっくりと目を閉じ、再びその手を下へと移動させる。
明かりを消し薄暗くなったリビングのソファで、香苗は本格的な自慰行為を始めたのだ。
香苗
「……ン……ァ……ハァ……」
夜中のリビングに小さく響く、香苗の湿った声と息遣い。
中嶋 『そうです奥さん…ほら、空いてる方の手で胸も揉んでみたらどうです?俺に激しく揉まれるところを想像してみてくださいよ。』
妄想の中で耳元に囁いてくる中嶋の言うとおりに、香苗は片方の手を自身の胸の膨らみへと移動させる。
寝間着のボタンを外し、乳房を露出させると、先程祐二の前で裸になった時とは違う興奮を感じた。
それはここがリビングだからなのか、それとも妄想の中に中嶋が居るからなのかは分からない。
香苗
「……ンッ……」
白く柔らかな乳房をゆっくりと揉み始める香苗。
中嶋 『乳首も……勃起させるともっと気持ちよくなりますよ。』
香苗
「ン…ハァ……」
乳首を人差し指と親指で摘まんだり転がしてみたり、すると香苗の乳首はあっという間に固くなり勃起する。
胸と股間にそれぞれ手を伸ばし、淫らに性感帯を刺激する人妻。
夜中の薄暗いリビングで発情したメスの姿を露わにした人妻。
香苗
「ァ……ン……ハァ……」
愛液が付着しヌルヌルと滑りのよくなった指で特に敏感な陰核を刺激してみる。
香苗
「…アッ……」
触った瞬間、香苗の口から思わず声が漏れる。
香苗の自慰行為は主にその陰核への刺激によるものだった。
自分の身体の中で一番はっきりとした快感を感じられる場所であるクリ○リス。
香苗はそこを集中的に刺激し続ける。
香苗
「ン……ァ……ン……ン……」
中嶋 『へぇ~奥さん、クリが好きなんですかぁ、ヒクヒクしますよ?イキそうなんですか?』
イキそう……?
香苗は昨日聞いてしまった恭子の喘ぎ声を思い出した。
……アッアッ…ンーー……アッアッイクッ……イクッ……ンァアアッ!!……
あんなに切羽詰った声。いや、あんなに気持ち良さそうな声を上げていた恭子。
香苗は今までの人生で性的な快感絶頂を経験した事がなかった。
それは高校時代に初めて覚えた自慰行為でも、そして今まで付き合った恋人や今の夫・祐二とのSEXでも。
……イクのってどんな感じなんだろう…そんなに気持ちイイの……?
今までの自慰行為でも身体が熱くなって、何かが近づいてくる感覚はあった。
でもなんだかそれを迎えてしまう事が、頂に達してしまう事が怖くていつもできなかった。
中嶋 『イッた事がないんですか奥さん、では今日はイクところまで刺激してみましょう。』
香苗
「ハァ……ァァ……」
中嶋 『怖くないですから大丈夫ですよ、凄く気持ちいいですから。』
香苗
「……ん……」
中嶋 『ほら、手をもっと激しく動かして、乳首も少し痛いくらいに摘んで…そうです…イクまで止めちゃいけませんよ。』
香苗は妄想の中の中嶋に煽られながら、自分の身体を刺激する手をより激しく、より淫らにしていく。
身体がどんどん熱くなっていくのが、そしてあの頂が近づいてくるのが、今まで経験した事がないにもかかわらず本能的に分かる気がする。
香苗
「ン……ァ……ハァ……アッ…ン……」
寝室に祐二がいる事も忘れて、快感に浸る香苗。
夢中になっているのだろう。ソファの上で乳房を曝け出し、股も普段の香苗では考えられない程だらしなく開いている。
今自分がどれだけ淫らな格好をしているのか、香苗は気付いていない。
中嶋 『……イヤらしいですねぇ奥さん……』
ピチャピチャピチャ……
香苗
「ハァ…ンン…ン…ンー……」
ついには大量に溢れ出した愛液が指の動きに合わせて音を立て始めた。
そんなイヤらしい粘着質な音も、今の香苗にとっては興奮の材料にしかならない。
無意識の内にわざと音が鳴るように指を動かしている自分がいる。
ピチャピチャピチャ……
香苗
「ああ……ハァッ……ハァ……ンン……」
気持ちが高ぶり、声も自然と大きくなっていく。
中嶋 『もうイキそうなんですね?指は止めないで、そのままイってしまいましょう。ほら、さらに激しくして……もっとです、もっと激しく。』
香苗
「ああ……ハァン……アッアッ…ンーー…」
絶頂はもう目の前まで来ている。
初めての経験という恐怖から、一瞬指を止めてしまいそうになった香苗だったが、なぜか頭の中の中嶋の声に従ってしまう香苗は指を止める事ができない。
……ああ……もうダメ……もうダメッ……
ソファの上で目を閉じたまま身体を仰け反らせるようにして顔を天井に向ける香苗。
気持ちよすぎる快感がもうその決壊を向かえそうだ。
中嶋 『イキそうでしょ?イキそうなんだろ奥さん?イク時はイクって言うんですよ、昨日の恭子のように……言えばさらに気持ちいいですから……さぁ、思う存分イってください。』
クチュクチュクチュチュクチュ……!
香苗
「アア……ンッンッンッ…ハァァァ!」
身体の奥から吐き出すような喘ぎ声がリビングに響く。
ジェットコースターで一番高い所へ到達し、そこからグワンッと身体が一気に真下へ向かっていくような感覚だった。
身体をさらに仰け反らせ、ソファから腰を大きく浮かせる香苗。
そしてついに、
香苗
「ハァァンッンッンッ……ああ!……イッ……イクッ……アンッ!……」
ビクビクビクビクビクン……!!!!!
真っ白になる脳内、震える身体、痺れる感覚、そして…信じられない程甘い快感が香苗の全身に広がる。
こうして香苗は、妄想の中の中嶋に誘導されるようにして、人生初の快感絶頂を迎えたのであった。
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