官能小説 喰われる人妻 菜穂(21)

天野と菜穂はベッドの近くにまで移動していた。

裸の男女がベッドの前にいる。

もうする事は一つだと、菜穂も分かっている。

〝今度はこっちのお口でたっぷり味わわせてあげますから〟

さっき天野にそう言われてから、アソコが疼いて疼いて仕方ない。

望んではいけない事なのに、身体が男を欲しがっている。


「そういえばまだ、奥さんとキスをしていなかったですね。」

そう言って菜穂の肩を抱き寄せる天野。


「きゃっ……」


「最初は拒否されてしまいましたが、今度は逃がしませんよ。」

それでもまた顔を背ける菜穂。

裸にされて、指でイカされて、フェラチオまでしてしまったけれど、何となくまだキスだけは怖い。

キスは、色んな意味で危険な気がする。


「キスがお嫌いですか?」


「……。」


「キスのないセックスなんてつまらないでしょう。その良さを知らないなら、私が教えてあげますよ。」

そう言うと、天野は菜穂を頭に手を回して強引に唇を奪った。


「ン――……!」

チュパッ……チュパ……チュゥ……クチュ……

激しいキス。

菜穂の柔らかな唇に貪りつく天野。

――愛のないキスなんて嫌――

天野は舌を使って唇をこじ開けようとしてくるが、菜穂はそれに抵抗する。

しかしそれも時間の問題だった。

頑なにディープキスを拒む菜穂に痺れを切らした天野は、突然片方の手で菜穂の鼻を摘まんだ。


「んぁ!……ンン……」

空気を吸う事ができなくなった菜穂は、その息苦しさに自然と口を開いてしまう。

そしてその隙を突いて天野の長い舌が口内に侵入してきた。

菜穂の小さなガードは、あっけなく天野に崩された。

口内を舌で犯されることによって、為す術もなく思考力は一気に奪われていってしまう。

フェラチオの時もそうだったが、やはりキスはさらに危険だった。

女のスイッチを入れられてしまう。

2分……3分……とディープなキスを続けられると、まるで頭の中まで天野に支配されているような感覚になってくる。

そして気付いた時には自分からも積極的に舌を絡めてしまっていた。

攻撃的だったキスはいつしか互いに溶け合うようなネットリとしたキスに変わる。

口の中が凄く敏感に感じてしまう。

こんなキス初めて。

口の中が蕩けて、まるで男の人と1つになってしまったかのよう。

そしてまたアソコが、触られてもいないのに熱くなってきて、腰がガクガクしてきて、立っていられなくなる。


「ン……ハァ……ン……チュパ……ジュル……チュパ……」

5分程口内を犯された後、やっと解放された菜穂は、その瞬間にその場にペタンとしゃがみ込んでしまった。


「ハァ……ハァ……」

そして、そんな菜穂の顔の前に、天野は再び股間を突き出した。


「奥さんほら、見てください。」

菜穂の目の前で、ガッチガチに勃起した男根を見せつける天野。


「ああ……」

菜穂の潤んだ瞳は、圧倒的な存在感を誇るそのペニスから目を離せない。


「奥さん、挿れて(いれて)欲しいですか?」


「……」


「どうなんですか奥さん、答えてください。」


「……き、聞かないで……」

泣きそうな顔で、弱々しくそう答える菜穂。

そんな菜穂を見て天野は笑みを浮かべると、菜穂の身体を軽々と持ち上げてベッドに上げた。

そして菜穂を仰向けに寝かせると、両脚を持って股を大きく開かせて、いきり立った男根の先端を菜穂の膣口に当てた。


「ハァ……私……ハァン……」

クリトリスを亀頭で撫でられるようにされると、堪らない気持ちになる。

もう欲望が、肉欲が抑えられない。

女の肉体が、あの逞しい男根に早く貫かれたいと叫んでいる。

残った理性の糸。あまりにも細くなってしまったその糸を、自ら引き千切ってしまいそう。


「奥さん、私を見るんだ。」

言われた通りに、天野の顔を見つめる菜穂。

その目からは涙が溢れている。

天野は手を伸ばして、指で菜穂のふっくらとした下唇を撫でるように触わった。

そしてそのまま指を口の中に入れる。

すると菜穂は口内に入ってきたその天野の指を、すぐに舐め始めた。


「ン……チュパ……ハァ……」


「こういう風に、オマンコにも入れ欲しいでしょう?」


「ハァ……ン……チュパ……ハァ……」

もう、頭の中がジーンとして何も考えられない。

口に入れられた天野の指さえ、美味しく感じてしまう。

でも物足りない。指だけじゃ、口だけじゃ物足りない。

――もうダメ……我慢できない……ああ、智明……ごめんなさい……――


「もう一度聞きますよ奥さん、挿れてほしいですか?セックスしたいですか?」

菜穂の頬に、涙が流れる。

そしてついに、その問いに菜穂は小さく頷いてみせた。


「やっと素直になってくれましたね。ではお望みのままに、挿れてあげますよ。」

天野は亀頭をグッと濡れた膣口に押し付けると、そのままゆっくりと腰を前へ進めた。


「ん……はぁぁああっ!」



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