動画を観終わり、私はしばらく放心状態でした。
心はボロボロ、身体はオナニーのし過ぎで岩のように重く感じます。
優子が待っている家に帰るのは怖かったですが、帰らない訳にはいかないので、私は少し休んだ後、個室ビデオ店を出て、トボトボとした足取りで家に帰りました。
「おかえり、今日は遅かったね。」
家に帰ると、優子は今日もいつもと変わらない笑顔で出迎えてくれました。
しかし私は優子の顔を見た瞬間、頭の中に斎藤君に抱かれている時の優子の姿がフラッシュバックしました。
「……」
「……?どうしたの?」
優子が心配そうに私の顔を覗いてきました。
「あ〜いや、別に、ちょっと疲れたのかな、風呂に入ってくるよ。」
「うん、じゃあご飯用意しておくね。」
「ありがとう。」
必死に平静を装い優子に笑顔を見せてから浴室へ向かいました。
私は目を閉じて頭から熱いシャワーを浴びました。
この浴室で優子と斎藤君はセックスをしていた。
考えるだけで吐き気が込み上げてきます。
熱いシャワーを浴びても血の気が引いたままで身体が温まらない、リラックスできない。
そのまま入浴を終え、リビングに入ると、キッチンでエプロンを着けた優子が食事の用意をしてくれていました。
このリビングでも優子は斎藤君に何度もイかされて、このソファの上で斎藤君の精液を浴びていた。
汗だくになって紅潮した優子の身体に斎藤君の精液がぶっかけられるあの映像を、思い出すだけでも心が押しつぶされそうになります。
しかし、それと同時に私の股間は再び疼いてしまう。
あの映像は私が人生で見てきたものの中で最もショッキングな映像であり、そして最も私を興奮させる映像でもあることは間違いありません。
妻を寝取られる苦しみが大きければ大きいほどそれに比例して興奮も大きくなる。
〝私は最低だ〟と自覚しながらも、あの興奮を思い出すとまた黒い欲望が沸々と湧き上がってきます。
「どう?味薄かったりしない?」
「いや丁度良い、美味しいよ。」
今日も優子は普段と変わりない様子で私に話しかけてきました。
もし私が何も知らなかったら、優子と斎藤君がセックスをした事に全く気づかなかったと思います。
〝女はみんな女優だ〟という話を聞いた事がありますが、優子もそうなのだろうと思いました。
優子の顔をじっと見つめていると、あの映像に映っていた優子と目の前の優子は別人なのではないかと思えてくる程です。
「ん?どうしたの?」
「あ、いや、なんでもないよ。」
私も、優子に気づかれないようにしなければいけません。
もし斎藤君の行動が全て私からの依頼により行われているものだと優子が知ったら、いくら優しい優子でも許してはくれないと思います。
最悪、離婚だってありえる。
「仕事の事で少し考え事をしていただけだよ。」
「そっか、最近忙しいもんね、フミ君。」
「少しな、今日は早く寝るよ。」
私も平静を装いながらなるべく普段通りの自然な会話になるよう努めました。
しかし私はそこでこんな事を考えました。
私から斎藤君の話題を出さないのは逆に不自然じゃないか、と。
それに斎藤君の名前を出したら優子がどんな反応をするのか、気になります。
「そういえば、斎藤君が優子のピザが凄く美味しかったって絶賛してたよ。」
私が斎藤君の名前を出すと、優子の表情が一瞬固まりました。
「……そ、そうなんだ……」
「レストランで食べるより美味しかったってさ。」
「それはさすがにお世辞でしょ。」
「あんなに具沢山のピザはお店じゃ出てこないってさ。……また食べたいって言ってたよ。」
もちろんこれは優子の反応を見るための私の作り話です。
「……そっか……」
斎藤君の話題になった途端、優子は明らかに動揺しているように見えました。
そして優子は動揺した表情を私に見せたくないのか、顔を隠すようにしてキッチンへ洗い物をしに行ってしまいました。
優子のその反応を見て、私は改めて〝優子は本当に斎藤君とセックスをしてしまったんだな〟と実感しました。
これは夢じゃない、現実なんだと。
結局その日の夜も、私と優子は何事もなかったかのようにいつも通りに過ごし、同じベッドで一緒に寝ました。
コメント
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まさかこの作品の続きが見れるとは!!!感無量です