二人はリビングのソファに並んで座ってまだ酒を飲んでいました。
「斎藤君、私もう寝たいんだけど。」
「あと少し付き合ってくださいよ、ていうか全然眠たそうに見えませんけど。」
「眠いよっ」
「この前は朝まで余裕でオールしたじゃないですか、しかもあんなに沢山運動もしてさ〜。」
「……もぉ……この前の話はもうしないで。」
「ていうかあの後、身体大丈夫でしたか?ほら、激しかったし。」
ニヤニヤ顔で優子に聞く斎藤君。
「え?……あの…えっと…大丈夫だったけどぉ……」
「けど?」
「少し筋肉痛にはなったかな……」
「ハハッ、結構色んな体位でヤりましたもんね〜。」
「……」
優子はまた顔を赤くして黙り込んでいました。
しかしその表情は恥ずかしそうにしながらも少し笑っているようにも見えました。
「ていうか今日俺が来る事、優子さんがOKしてくれて嬉しかったです。最悪もう二度と優子さんに会えないんじゃないかって不安だったので。」
「……。」
「でも今日OKって事は、これからもこの家に遊びに来ていいんですよね?」
「……う〜ん……あの日の事、忘れてくれるならね。」
「それは無理ですね。」
「じゃあ来ちゃダメ。」
「とか言いながら、優子さんは優しいからOKしてくれそうですよね。」
「……もぉ……」
「俺達の関係、あの日だけで終わりですか?」
そう言いながらソファの上で座っている位置をズラして徐々に優子の身体に近づいてく斎藤君。
「……そうだよ、斎藤君もそう言ってたじゃない。」
「俺は気が変わりました。」
「なにそれ、もぉ……」
「優子さんは?」
「……ダメだよ……」
「ダメなのは分かってます、いけない事をしてるって。」
「斎藤君……」
「でも我慢できないです、だって今、目の前に優子さんがいるんですから。」
「そんな事言われても……」
「今井さんは今頃ベッドでぐっすりでしょうね〜、酒も入ってるし、ちょっとやそっとじゃ起きないと思いますよ。だから大丈夫です。」
「大丈夫って?……どういう意味?」
「こういう意味です。」
そう言って斎藤君は優子の顔に顔を近づけました。
そして斎藤君は一瞬で優子の唇を奪いました。
優子はその直前に
「ぇ?」
と小さな事を出して驚いていましたが、拒否する隙も与えられず、キスをされてしまいました。
斎藤君のやり方は強引に見えましたが、二人の唇は数秒間離れませんでした。
優子は顔を背けようと思えばできるはず、なのにしなかった。
唇が離れると、斎藤君は大きな手で優子の頭をそっと撫でました。
「さ、斎藤君っ、困るよ……」
顔を真っ赤にしてそう言う優子。
「ほら、忘れられないでしょ?」
「……もぉ……」
「キスだけで相性が分かるっていいますけど、俺と優子さんはマジで良過ぎますよね。」
「……」
「もう一回してみます?」
「だめ……」
「どうしてですか?」
「どうしてって……」
「嫌なんですか?」
「……それは……」
「ハハッ、嫌ではないんですね。」
斎藤君がそう言って笑うと、優子は
「と、とにかく困るから」
と恥ずかしそうに言っていました。
キスと言葉で翻弄してくる斎藤君の前で乙女のような表情を見せる優子。
斎藤君はそんな優子の肩に腕を回し抱き寄せました。
そして遠慮なく再び優子の唇を奪う斎藤君。
優子は
「ダメだよ……」
と言いながらまたもキスを受け入れてしまっていました。
「ん……」
優子の抵抗は殆ど無いに等しかったです。
斎藤君にキスをされた瞬間に優子の身体から力が抜けたのが分かりました。
そしてしっかりと唇が重なると、優子は目を閉じ、斎藤君とのキスを味わっていました。
斎藤君の長い腕に包まれながら、やがてキスは舌を絡ませるような濃厚なものになっていきます。
——ああ……優子……やっぱりこうなってしまうのか……——
コメント