真弓と拓実はベッドに並ぶようにして座って、目の前で流れているアダルトDVDの映像を見ていた。
「なんだかドラマみたいな始まり方だね。」
エロ雑誌に付属されていたそのAVは物語風に作られていて、内容は人妻がヨガ教室の男性コーチと不倫をするというシンプルな設定だった。
「この女の人、セリフ棒読みだね。」
「その辺は仕方ないですよ、本物の女優じゃなくてAV女優ですから。」
「あ、でも男の人はちょっと上手いかも。」
「男優は出演してる量が多いですからね、慣れてるんだと思います。」
そうこうしている内に、画面の中で男優が女優の衣服を脱がせ始めた。
「わぁ、始まった……」
「そりゃAVですからね。」
「この男の人、凄い筋肉だね。鍛えてるのかな?」
「でしょうね。でも筋肉の形からしてスポーツで鍛えた感じではないですけど。」
「拓実君は筋肉に詳しいんだね?拓実君も結構鍛えてるの?」
「一応筋トレは高校からずっと続けていますよ。もう日課になってるので。」
最初はそんな会話を呑気に続けていた真弓と拓実だったが、画面の中で男優と女優が絡み、セックスが始まると徐々に口数が少なくなっていった。
そしていつの間にか無言でAVに見入ってしまう2人。
⦅あっあっんっアンっンッ…アンッあッハァ……んッアンッ…!⦆
童貞の拓実はもちろん、真弓も経験した事がないような激しいセックスが画面の中では繰り広げられていた。
マッチョな男優に逞しいペニスで貫かれ、淫らに乱れる人妻役のAV女優。
⦅ああッ!アアアンッ!イクッ!いくぅぅぅ!!!⦆
スピーカーから出る女優の淫猥な喘ぎ声が、2人きりの部屋に鳴り響く。
真弓と拓実は顔を赤くしながら、時折お互いの横顔を確認するようにチラチラと見ていた。
そしてふと、横を向いた2人の目が合うと、真弓と拓実は恥ずかしそうに笑った。
「……なんか、凄いね。」
「やっぱり真弓さんとAVを見るのは変な感じがしますね。」
「だね……それにしてもさ、拓実君って人妻さん好きだよね?」
映像の場面は切り替わり、今度はキッチンでエプロンをしたままセックスをし始めた女優を見て、真弓は意味深にそう拓実に言った。
「同い年くらいの子には興味ないの?」
「そうですね、俺はやっぱり……年上の人の方が……」
「どのくらい年上がいいの?」
「……一回りくらい…ですかね。」
「一回りかぁ…それって丁度私くらいって事?」
「……は、はい。」
拓実が自分に対して特別な想いを持っていたり、性の対象にしたりしているのは前から分かっていた事なのに、あえてそんな質問を繰り返す真弓。
拓実が恥ずかしそうにしながら答えるのを見ていると、なぜか興奮が沸き上がってくる。
自分でもどうしてこんな事をしようとしているのか分からないけれど、拓実の火照った表情がまた見たくなってきてしまった。
頭の中がピンク色のイヤらしい感情だけで埋まっていくのが分かる。
自分で自分の暴走が止められない。
「ねぇ……拓実君……」
そう声を掛けながら、真弓は隣に座っている拓実の太ももにそっと手を触れた。
「えっ……な、なんですか?」
「拓実君さ、今、興奮しちゃってる?」
照れくさそうにそう言って、控えめに拓実の股間を指差す真弓。
「ここ……ですか?」
「……うん。」
「興奮……してますね。」
「じゃあさ、今日も私がしてあげよっか?」
「えっ…いいんですか?」
「うん、いいよ。」
昨日の夜は〝今日だけ特別〟と言っていたはずなのに、結局今日も真弓の方から誘ってしまった。
きっと拓実も真弓が部屋に来た時点である程度期待はしていたのだろう。また手コキをしてくれるという真弓に、嬉しそうな表情を見せていた。
「ホントにいいんですか?」
「嫌なの?」
「全く嫌じゃないです!してほしいです。」
「うふふ、じゃあしてあげるから……ねぇ、それ……」
「脱いでいいですか?」
「うん。」
AVの映像は流れたまま、女優の喘ぎ声が聞こえる部屋で、ズボンとパンツを脱いでいく拓実。
真弓の目の前で剥き出しになる拓実の股間。
そこにある男根はすでに上を向いて硬く勃起していた。
それを見て思わずゴクリと喉を動かして生唾を飲んでしまう真弓。
――やっぱり拓実君のって、大きくてイヤらしい……――
しかし、真弓にはまだ他にも拓実の身体で気になっている場所があった。
「ねぇ拓実君……上は、脱がない?」
「え、上ですか?脱いだ方がいいですか?」
「うん、ちょっと見てみたいかなぁって……ダメ?」
「いえ、全然いいですよ。じゃあ脱ぎます。」
「うん。」
真弓の希望通りに、上に着ていたTシャツを豪快に脱ぐ拓実。
そして拓実は、上も下も、全て衣服を脱ぎ去り、真弓の前で全裸姿になった。
「脱ぎましたよ。」
「……わぁ凄い……」
真弓は拓実の上半身を見て思わずそう声を上げた。
「拓実君って結構逞しいんだね。」
服の上からだとスラッとしたスタイルに見えたのに、脱ぐと結構凄い。
なんと言うか、AV男優のようにムキムキではないのだけれど、余計な脂肪が全くなくて、腹筋も見事に割れている。
「そ、そうですか?サッカー部のチームメイトは皆こんなでしたけど。」
「やっぱり運動部の男の子は凄いね……ちょっと触ってもいい?」
「……いいですよ」
拓実の割れた腹筋に手を当ててみる真弓。
「わぁ…ボコボコ……硬いね。」
拓実は男なのに肌も綺麗だから、触り心地が良くてついつい色んな所を触りたくなってしまう。
「ぁ……ちょ……真弓さん」
真弓が拓実の上半身を好きなように触っていると、拓実が少し辛そうに声を漏らした。
「あ、ごめん、くすぐったかった?」
「いえ、そうじゃないですけど……」
そう言われて何かを察した真弓が視線を下げると、そこにはさっきよりもさらにギンギンに勃起しているペニスがあった。
そしてもう一度真弓が拓実の腹筋を撫でると、それにペニスが反応するようにビクンビクンと首を上下に振った。
「あは、凄いね、拓実君これ、自分でやってるの?」
「いえ、勝手に反応しちゃうんです。」
「そうなんだぁ、お腹をちょっと触っただけなのに……拓実君ってもしかして感じやすい?」
「そう…かもしれません。」
「うふふ、可愛いね。」
真弓はそう言うと、手をゆっくりと拓実の股間へ移動させてペニスを握った。
「ぁぁ……真弓さん……」
「わぁ、やっぱり太いね。それに苦しそう……出したいの?」
「……はい、出したいです。」
「うん、じゃあ……してあげるね。」
ゆっくりと陰茎を扱き始める真弓。
「気持ち良い?」
「はい……ハァ……気持ち良いです……」
昨日と同じように、拓実の男根を触っていると、自分のアソコがジンジンと熱くなってきて、あっという間に濡れてくるのが分かる。
気持ちが昂ってくると、もっと大胆な事を聞きたくなる。
「ねぇ拓実君……いつも一人でするのと、私にしてもらうのと、どっちが気持ち良い?」
「そりゃもう…ハァ…真弓さんにしてもうら方が何倍も、気持ち良いです。」
拓実の返事を聞いて嬉しそうな真弓。
すると、今度は拓実の方から聞いてきた。
「真弓さん、どうして今日もしてくれるんですか?」
「ん?ん~なんとなくしてあげたいなぁと思って。……それに私……正直に言うと、こうやって拓実君にしてあげるのは好きかも。」
「手でするのがですか?」
「うん、なんかさ、こうやってちょっとエッチな事をこっそりするのってドキドキして楽しくない?」
「分かります。ワクワクしますよね。」
「だよね。うふふ、なんか私達、変な事で意気投合してるね。」
「でも夢みたいです。まさか真弓さんに手でしてもらえるなんて。」
「え~そんなに嬉しいの?」
「はい、嬉しいです。」
「うふふ、じゃあこれからも、して欲しくなったらいつでも言ってね。」
「え、いいんですか?」
「うん、拓実君ならいいよ、いつでもしてあげる。あ……また硬くなってきたね。」
「ぅ…ぁ…真弓さん、そんなに強く握ると……」
「強く握った方が気持ち良いの?」
「はい……ハァ……」
「わぁ~凄い、先の所がパンパンになってきたよ。もしかしてもう出そう?」
「ハァ……はい……」
「ちょっと早くない?」
「す、すみません。真弓さんの手が気持ち良過ぎて……」
「うふふ、いいよ。じゃあ沢山出してね。」
拓実を射精に導くために、手の動きを早くしていく真弓。
拓実のボルテージが上がっていくのと同時に、真弓の興奮もピークに近づいていく。
また昨日のように、拓実が絶頂する瞬間が見たい。沢山精液が出るところを見たい。精液のあの男臭いイヤらしい匂いを感じたい。
「ハァハァ……ぅ……ぁ…ああ……出る…真弓さん……イキそうです…ハァ……」
「うん、いいよ、拓実がイクところ、私に見せて。」
「ハァ……ああ……イク……イクッ……う゛っ!!」
ドビュビュビュビューーーッ!!!
「ああ……凄い拓実君……」
勢いよく出て来た拓実の白濁液で、真弓の手が汚れていく。
そしてその瞬間に香る、生臭い精液の匂いで、ピンク色に染まっていた真弓の頭の中が、ジーンと心地良く痺れる。
今まで生きてきて、男性の精液でこんな風に感じた事はなかった。
これだけの量を出す男性も初めてだし、拓実は特別なのかもしれない。
――ハァ……拓実君の精子の匂い……癖になりそう……――
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