それはある日、真弓が買い物に行った時の事だった。
日用品などを買い終え、お店に出る時に、真弓は偶々お店の前にあった予備校に多くの高校生達が入っていくのを見た。
大学入試はまだ先だが、少しでも良い大学に行きたがっている高校生はこの時期から遊びもせずに受験勉強をしている。
そんな予備校に入っていく高校生達を見た真弓は、当然拓実の事を思い出していた。
――拓実君、大丈夫かな……――
「ねぇ拓実君、最近さ、ちゃんと勉強できてる?」
「え?勉強ですか?……まぁ……それは……」
その日の夜、真弓がそう聞くと、拓実はきまりが悪そうな表情をしていた。
それもそのはず、毎日のように真弓の身体に夢中になっている拓実が、勉強に身が入っている訳がない。
特に昼間も身体を重ねるようになってからは、勉強時間も極端に減っているはずなのだから。
「やっぱり勉強できてないんだね、私とあんな事してるから……」
「そ、そんな事ないですよ。」
「うそ、そんな事あるでしょ?」
「……大丈夫ですよ、俺長時間ダラダラやるよりも、短時間で集中してやりたいタイプなんで。今度の模擬試験でもちゃんと目標は達成できると思いますし。」
「模擬試験?いつ?」
「2週間後です。」
「2週間後か……うーん……」
模擬試験があると聞いて1人考え込む真弓。
「……真弓さん?」
そして何かを考え付いた真弓は拓実にこう言った。
「よし、じゃあ模擬試験までの2週間はエッチ禁止ねっ!」
「えっ!マジですか!?」
「うん。」
「そ、そんなぁ……」
「だって、せめて模擬試験までは勉強だけに集中した方が良いでしょ?」
「いやでも……」
「拓実君の本業は勉強なんだから頑張らないと。もしもう1年浪人する事になっちゃったら大変だよ?」
「そうですけど……」
拓実はとても不満そうな顔をしていた。
童貞を捨てた日から、毎日のようにしていたセックスを急に禁止されるのは、今の拓実にとって拷問のようなものだった。
男なら誰でも童貞を捨てたばかりの時期というのは頭がセックスの事だけで埋まってしまうものなのだ。そして一番盛っている時期でもある。
「それくらい我慢できるでしょ?」
「できないです。」
即答する拓実を見て、クスっと笑う真弓。
「ダーメ、我慢しなさい。それに今まであんなに沢山したんだから。」
「逆に今まで沢山してきたから身体がそれに慣れちゃってるんですよ。我慢できる自信ないです。……真弓さんは、我慢できるんですか?」
「私?私は……」
そう聞かれて考えてみると、真弓自身も2週間もセックス無しの生活に耐えられるか分からなくなってくる。
拓実の言う通り、真弓の身体もセックス漬けの生活にすっかり染められてしまっていた。
今では夜は拓実のペニスに絶頂に導いてもらった後でないとぐっすり眠れないほど。
あの快楽と、拓実の精液の匂いに、若干中毒になっている感もある。
真弓は体質的に生理が軽くて短い方なのだが、その時でさえも我慢できずに拓実にフェラチオをしに行っていたくらいなのだから。
「真弓さん、俺のために無理して我慢なんてしなくていいですよ。」
「む、無理なんかしてないよ。私は……2週間ぐらい平気だし……」
負けず嫌いな性格が出てしまい、ついつい強がってしまう真弓。
「本当ですか?」
「本当だよっ、今日から2週間、絶対禁止だからね!」
「えっ、今日からってもしかして今夜も無しですか?」
「当たり前でしょ。」
「そんなぁ、今夜はできると思ってたのに……禁止するのは明日からにしませんか?」
「ダメだよ、2週間って決めたんだから。」
「明日から数えて模擬試験まで丁度2週間ですよ。だから禁欲前に今夜はしましょうよ。」
「え~でも……」
そう言われてしまうと心が揺らいでしまうし、そんな気分になってきてしまう。
〝今日は最後に思う存分エッチして、明日から我慢すればいいか〟
なんて意思の弱い。
これで本当に2週間も我慢できるのかな。
「真弓さん、お願いします。」
「……もぉ……その代わり明日から絶対我慢だよ?」
「って事は、今夜はしてくれるんですね?」
「……うん。」
真弓のその返事を聞いて、拓実はガッツポーズをして無邪気に喜んでいた。
その様子が相変わらず子供っぽくて可愛い。
「でも拓実君ってなんだか段々図々しくなってきてるよね。最初は私の前で顔赤くしてばっかりだったのに。」
「え、あ、すみません……。」
「うふふ、まぁ良いんだけどね。」
そして2人はその後拓実の部屋へ行き、すぐにベッドの上で裸になってセックスを始めた。
明日から2週間はセックスができない。
まるでその分の欲求をできるだけ満たしておこうとでもするかのように、真弓と拓実はお互いの身体を貪り合った。
拓実は真弓の乳房や尻の柔らかな感触、熱く濡れた膣を味わい、真弓は拓実の硬いペニスや精液を味わった。
「はァ、真弓さんっ」
「あっアンッ、拓実君っ、いくっ、ああっ!」
オーガズムに達し、痙攣する真弓の膣内で、ドクドクと脈を打ちながら射精する拓実。
いつもタイミングを合わせて一緒に絶頂できるくらいに身体の相性が良い2人。
互いに汗だくになりながら抱き合う心地よさ。
これが2週間もできないのは寂しい。
でも拓実の将来のためには、それくらいは我慢しないといけない。
「ねぇ拓実君。」
熱く濃厚なセックスが終わり、裸のまま2人で添い寝をしていたベッドの中で、真弓は拓実に声を掛けた。
「なんですか?」
「あのさ、2週間の間、1人でエッチするのもダメだからね?」
「えっ!?オナニーも禁止なんですか?」
「だって、エッチ禁止しても結局1人で沢山してたら意味ないでしょ?」
「そんなぁ……」
「その代わり、2週間我慢できたら、模擬試験が終わった後に沢山ご褒美あげるから。」
「ご褒美?ご褒美って何してくれるんですか?」
「それは試験が終わってからのお楽しみ。だ・か・ら、我慢して、ね?」
オナニーまで禁止された拓実は最初こそ不満そうにしていたが、真弓の〝ご褒美〟という言葉を聞いて納得したようだった。
2週間我慢した後に貰えるご褒美。
自然と期待で胸が膨らむ。
こうして2人の禁欲生活は始まった。
コメント
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> いつも楽しみにしてます。更新頑張って下さい。
コメントありがとうございます。
更新が遅くて本当にすみません。出来る限りで頑張りたいと思います。
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> 毎々ドキドキ楽しませていただいてます
>
> 私も2週間我慢してみます(笑)(笑)
コメントありがとうございます。お返事遅くなってすみません。
更新が遅くて本当に待たせてしまっていますよね(汗)すみません。
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更新楽しみにしております♪
ですが、更新期間空いても信じて
ひたすらお待ちしてるので変にプレッシャーに感じないで下さいね!
メンメンさんの官能小説を知ってから、
こんなにも描写がイメージ出来て、
先の展開がドキドキワクワクするなんて、
初めての感覚です♪
他のも読んだりしてみましたが、
ちっとも面白くありませんでしたし。
更新の間は毎日何十回も読み返したり
とにかく何回読んでも楽しいです♪
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すみません。明日更新します。
コメント返しも遅くなってごめんなさい。明日しますね。
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いつも楽しみにしてます。更新頑張って下さい。
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返信コメントありがとうございます。
今後の展開凄く楽しみなんですが、
希望の展開として、旦那さんが不慮の事故かなにかで他界して莫大な資産が入って、大学受験受かって大学生になっても一緒に暮らして子作り解禁で生中出ししまくったりとか、食事の時とか口移しで食べ合いっこしたり、毎日お風呂も一緒に入ったり、アナルセックスとかしたり変態要素満載でとか出来たら期待したいです♪
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毎々ドキドキ楽しませていただいてます
私も2週間我慢してみます(笑)(笑)