真田
《今度はちゃんと命令を守ったみたいだな愛美。
どうだ?興奮しただろう?
オマンコもスケベな汁でベチョベチョに濡らしてただろ。
自分でも驚いたか?
どうしてこんなに身体が反応してしまうのかって。
でもな、それはお前が変態淫乱マゾ女であるという証拠なんだ。
お前はそれをもっと自覚する必要がある。
次の命令をしてやる。おそらくお前が今望んでいる事だ。
お前は本心ではこう思っているはずだ。
今度はパンストも穿かずに完全にノーパンで外に出たい、そのスリルが味わいたいと。そうだろう?
だから望み通りにしてやる。明日はミニスカートにノーパンで過ごし、バイト先でもノーパンで働くんだ。パンストは禁止。
わかったな?》
アルバイトから帰ってきた志乃は、今日も更新されていた〝TAKAKO’S ROOM〟をチェックしていた。
真田の〝お前は変態淫乱マゾ女なんだ〟という言葉に下腹部がジンジンと熱くなる。
「やだ……真田さん……」
でも感じてしまう。
サディスティックな真田に濡れていた事まで言い当てられ、志乃は本当に愛美は自分なんだと錯覚してしまいそうになっていた。
――私、真田さんに調教されてる――
命令は絶対だと言う真田の言葉が段々と重くなってくる。
明日はパンストも穿いてはいけない。ミニスカートにノーパン。
「今日でもあんなに恥ずかしかったのに……私にできるかな、そんな事……。」
―――
一方同じ頃、安本はメールを打っていた。
官能小説サイト〝TAKAKO’S ROOM〟の隅に設置してあるメールフォームから、管理人である貴子に送るメールだ。
『初めまして、いつも小説を楽しく拝読しています。
前作の人妻物は最高でしたし、今連載している愛美の物語にもすっかり夢中になってしまっているのですが、実はその愛美についてぜひお尋ねしたい事があり、今回メールしました。
単刀直入に聞きます、この物語は貴子さんの想像だけで書いているものなのでしょうか?
もしかして愛美は実在するんじゃないですか?もしくは愛美は実在する誰かをモデルにして描いているのではないですか?
なぜこんな事を聞くかと申しますと、実は最近見かけたんですよ、物語の中の愛美と全く同じ格好をした女の子を。
場所は私が住んでいる街にある○○という駅なんですけどね、傘に赤いハンカチを付けて駅の南口に10分程立っていたんですよ、愛美と同じ大学1年生くらいの可愛らしい女の子が。
しかも次の日も見に行ったらなんと、また同じ女の子が今度はミニスカートにパンストを穿いて立っていたんです。物語の中で真田が出した命令通り。
2日とも晴天の日に傘を持っていたという不自然さと、赤いハンカチ。そして2日続けて愛美と全く同じ格好。
さらに言うと、その女の子のアルバイト先が小洒落た感じのカフェなんですよ。これも愛美と同じですよね。
これ、偶然にしては出来過ぎていませんか?
最初は半信半疑だったのですが、あまりにも愛美との共通点が多いので、もはや私にはあの女の子が愛美の物語と無関係とはとても思えないのです。
少し調べてみたのですが、その女の子は〝志乃〟という名前で、〇〇大学に通っています。
貴子さんはこの志乃という女の子とは知り合いなのですか?
この女の子が、愛美のモデルなのではないですか?
どうです?当たってますか?』
少々挑戦的な文章になってしまったが、まぁいいだろう。
貴子がこれでどんな返信をしてくるか、安本は楽しみに待っていた。
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