青春の人 春花ちゃん(10)


「入浴用のバスタオルもあるし、気になるならビキニの上にバスタオルを巻けば恥ずかしくないよ。」

加奈さんにそう言われて
「まぁ水着とタオルがあるなら大丈夫かもしれないですけど。」

と千里さんと春花ちゃんは混浴に少し前向きな反応をしていた。


「まぁ私だったらバスタオルも水着も着ないけどね〜」


「え!?本当ですか!?そんなの絶対恥ずかしいですよぉ」


「お湯の中に入っちゃえば平気だよ、入るまでは男達にあっち向いてて〜って言えば良いし。」


「え〜私達には無理だよね?春花ちゃん。」


「さすがにそれはちょっと……ですね。」


「でも裸で入らないと温泉に入った気にならないんじゃないかなぁ。」


「それはそうでしょうけど……」

そんな会話をしながら加奈先輩は俺達が泊まる部屋へ案内してくれた。

部屋は大部屋で、一応部屋の中央にある襖(ふすま)を閉めれば男女別々に分けられるようになっていた。

千里さんは男女共同の大部屋だった事に少し不満そうだったけど、部屋自体は綺麗だったので春花ちゃんは
「広くて良いですね〜、みんなで寝るの楽しそう」

といつものほんわかした感じで言ってた。

ちなみに食事は基本的に持ち込みか売店で買うしかない(そこは旅館らしくない)

でも今回は駒木先輩が事前に酒と料理を近くの料理屋に注文しておいてくれたらしく、時間になれば旅館に届けてくれる事になってるらしい。

で、部屋に荷物を置いて少し休憩した後、さっそく例の風呂へ行くことに。

千里さんが加奈さんに
「男女で時間ずらして入れないんですか?」

って聞いてたけど、ここは宿泊してる団体ごとに露天風呂を貸切できる時間が決まっているから、男女でずらして入るだけの時間がないらしく、混浴で入っちゃった方がゆっくり入れるって事らしい。


「ん〜まぁ仕方ないかぁ、水着とタオルがあれば隠せるし。私混浴なんて初めてなんだけど、春花ちゃん経験ある?」


「ないですないです、私も初めてです。」


「温かいプールに入るんだと思えば平気だよ。」

混浴初心者の千里さんと春花ちゃんにそう声をかける加奈さん。

そして加奈さんは入浴用のバスタオルとビキニ水着を二人に渡した。

(自分の水着はNGらしくて、入用用水着は別料金だけど、加奈さんがサービスしてくれた)

入浴用の水着は白色のシンプルなもので(悪く言えば安っぽい)

上は肩紐がないチューブトップタイプで、下はビキニパンツって感じ。

その水着が結構生地が薄くて面積も小さかった。


「え〜結構際どい水着だね、バスタオル巻かないと絶対無理だね。」


「わぁ……確かに。」

白色のそのビキニは、濡れただけで透けてしまいそうなほど(ギリギリ透けないけど)薄かったから、千里さんと春花ちゃんは少し不安そうにしていた。


「その水着良いなぁ、逆にエロいわ。」


「もうバスタオル無しでその水着だけで入れば良いやん。」

千里さんと春花ちゃんに、ニヤニヤ顔でそう言う先輩達。


「嫌に決まってるでしょ!」

で、浴場行く前に千里さんがトイレに行ったので、みんなで部屋で待ってたんだけど、その間も先輩達は春花ちゃんに色々言ってた。


「春花ちゃんプールでビキニ見せてくれなかったんだから風呂でそのビキニ姿見せてや。」


「え〜無理ですよぉ。」

ニコニコ笑顔で答える春花ちゃん。


「水着なんだから恥ずかしくないって。」


「え〜この水着はちょっと恥ずかしいですよ。でも温泉楽しみですね〜、早く入りた〜い。」


「俺達も早く春花ちゃんとお風呂入りたいわ〜」


「みんなで温泉に入るのは楽しそうですよねっ。」


「みんなで裸で入ったらもっと楽しいけどな。」


「それは無理ですよ〜」

春花ちゃんはまたクスクスと笑いながらそう返していた。

その後、千里さんが戻ってきたのでみんなで1階にある大浴場へ移動した。

で、男女別々の暖簾を通ってそれぞれ脱衣所に入ったんだけど、そこでまた俺は驚いた。

入り口は男女別々でも中の脱衣所は一つしかなくて男女共同だったんだよね。

一応脱衣所の中央にカーテンが引かれていて男女分かれてはいるんだけど、そのカーテンは本当に簡易的なものだった。


「ちょっと何これ!?中は繋がってるじゃない!目隠しはこれだけ?」

そう言って千里さんがカーテンを掴んで開くと、男側に居た俺達と目が合ってしまった。


「おいおい千里どうした〜?男が脱ぐところを見たいのか?」


「うそでしょ!?こんなの簡単に覗かれちゃうじゃん!」

千里さんの後ろで春花ちゃんも


「え〜本当にカーテンだけなんですね……ドアを開けた時の風だけでも動いちゃいそう……」

とちょっと不安そうな表情をしていた。


「大丈夫だって、ほらそこにカーテンを止めるやつも付いてるだろ?俺達は覗きとかしないから。」


「あんた達みたいな変態を信用できる訳ないでしょ!」

そりゃ覗きに関しては前科ありだからな。


「とにかく、絶対覗かないでよ!」

そう言って千里さんはビニールカーテンを勢いよく閉めた。

で、俺や先輩達は普通にその場で全裸になって、千里さんと春花ちゃんも隣で着替えているようだった。

カーテンの向こうでは春花ちゃんが裸になって水着に着替えているんだと考えただけで、正直俺は興奮してしまっていた。(勃起しないように我慢するのが大変だった)

そして男性陣は全員全裸に。

先輩達はタオルも持たずにフルチンで脱衣所を出て行った。

この人達、チンコ隠す気ないな。

でも俺だけ隠してるのも変だよな……お湯に入れば見えないから良いか。

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