「キャプテン、どんな感じっすか?春花ちゃん着替えてます?」
「まだだな、春花ちゃんスマホ弄ってるわ。」
駒木先輩は木の上でいつになく真剣な表情で春花ちゃんがいる部室の中を覗いていた。
他の先輩達も小声でやりとりする以外はじっと黙っている。
バレて春花ちゃんに嫌われたくないという気持ちはみんな一緒のようだった。
「駒木さん、どうですか?そろそろ俺が交代しましょうか?」
「駒木さん俺も、あとで変わってくださいよ。」
自分も直接覗きたいと、次々と先輩達が交代を名乗り出る。
このエロゴリラどもが。
で、ついに。
「まだだ、待ってろって。……お!春花ちゃん着替え始めたぞ!」
「うわ〜ついにか〜!駒木さんカメラカメラ!ちゃんと撮ってくださいよ!」
「分かってるっての!」
「今どんな感じなんですか?もう脱いでるんですか?」
「今ブレザーを脱いだところだわ。おー!次はスカートも脱ぎそうだぞ!」
「マジかよ!俺も見てぇ!」
「静かにしろってお前ら!……おーやべぇ……エロ……おー……」
木の下にいる俺や他の先輩達は駒木先輩の実況を聞きながら、春花ちゃんが着替えをしている姿を想像することしかできなかった。
俺は駒木先輩を止めなきゃいけないと思いながらも、駒木先輩の実況を聞いて自分の股間がムクムクと膨らみ始めるのを感じていた。
「春花ちゃんスカート脱いだぞ、パンツはピンクだわ、やっぱエロい尻してんなー。」
「マジかよ〜、俺も見たいっス!駒木先輩そろそろ交代っスよ!」
「まぁ待てって、お前らの分はちゃんとカメラで撮ってるから。」
そう言って木の上のポジションを全く譲ろうとしない駒木先輩。
「春花ちゃんにバレてないですか?」
不安になって小声で駒木先輩に聞く俺。
「こっちに背中向けて着替えてるから今のところ大丈夫だわ。」
それ、春花ちゃんが振り返ったらアウトやんけ。
バレた時の事を考えると恐ろしい。
春花ちゃんに嫌われるだけでも最悪なのに、さらに学校を停学にされる可能性さえある。
今この時点で俺だけこの場から立ち去れば、俺だけは春花ちゃんに嫌われたり停学なったりしないで済むかもしれない。
でも、それができないのは、やっぱり俺も春花ちゃんの下着姿が気になって仕方なかったからだ。(高校生の性欲って恐ろしい)
「おー春花ちゃんブラウスも脱ぎ始めたぞ!」
駒木先輩が興奮気味にそう言った。
当然他の先輩達のテンションも上がる。
俺も胸のドキドキが止まらなかった。
「今ボタン外してるわ、この無防備な脱ぎ方もエロいな〜。」
駒木先輩の実況が生々しい。
そして……
「お〜!!脱いだ脱いだ!春花ちゃん完全下着姿だぞ。うわ、やっぱ色白いな〜。」
「あ〜マジかよ!駒木さん!下着姿ってブラとパンツだけってことですよね?」
「そうそうブラとパンツだけ!エロすぎだろこれ!やべぇぞ!くそ!背中向けてるからオッパイが見えないわ。」
「駒木さんそろそろマジで交代してくださいよ!」
「ダメだ!交代なんてしたらその間に良いところを撮り損ねるだろうがよ!」
「そんな〜」
自分勝手すぎる駒木先輩にみんなゲンナリしつつも、撮影はちゃんとしてほしいので諦めるしかなかった。
あとでその動画を送ってもらえば俺も春花ちゃんの下着姿を見ることができるんだ。
正直そう考えるだけでもめちゃくちゃ興奮した。
あとは春花ちゃんにバレないことを祈るばかりだった。
ていうかもういいだろう。
もうこれ以上はバレそうで怖い。
「くそ〜春花ちゃん身体の向き変えてくれねぇかなぁ、オッパイが全く見えん。」
「あの〜駒木先輩、そろそろバレる前に降りた方が良いんじゃないですか?」
「ばかやろう、まだ春花ちゃんのオッパイ見てね〜だろうが。……お!きたきた!」
「え!?どうしたんですか!?」
「春花ちゃん横向いたわ!ちょっとオッパイ見えてる!これは……なかなか……お〜……やっぱ結構胸あるわ春花ちゃん。」
駒木先輩は今、ピンク色のブラジャーに包まれた春花ちゃんのオッパイを見ている。
くそ、俺も駒木先輩と変わりたい。
しかしそこからさらに、春花ちゃんはみんなが想像もしていなかったような行動をする。
「あれ?春花ちゃんなんかバックから出してるぞ……あれなんだ?……ん?あれ!もしかしてスポブラか!?」
駒木先輩の声に木の下にいた全員が顔を見合わせる。
まさか春花ちゃん、いつも部室でスポーツブラに着替えてたのか?
ってことは、今から春花ちゃんはブラジャーを脱いでスポーツブラに変えるのか!?
「おいおい、春花ちゃんスポブラに変えるっぽいぞ、ブラも脱ぐぞこれ!」
「うお〜マジかよ!春花ちゃんの生オッパイが見れるのかよ!」
先輩みんな大興奮。俺もマジかよって思った。
その中でも浜村先輩は取り乱して駒木先輩にこう言った。
「マジ!?マジ!?駒木先輩、交代してくださいよ!元々ここから覗けるのを発見したのは俺なんですから!春花ちゃんの生オッパイは俺が見るんで!」
「今は無理だって言っただろうが!」
駒木先輩がそう言うも、浜村先輩は我慢できないといった様子で木に登り始めた。
「おいおい浜村、やめとけって!」
他の先輩達が止めるも、浜村先輩は無視して木に登る。
「おい浜村!2人も登るスペースないから登ってくるな!」
やがて春花ちゃんの生オッパイを覗く権利を争って駒木先輩と浜村先輩が揉め始めた。
オッパイの力は凄い、ここまで男達を狂わせてしまうのだから。
「浜村マジで止めろって、木が折れちまうだろうが!2人は無理だって!」
「じゃあ駒木先輩が降りてくださいよ!」
「ちょ、マジで折れるから止めろ浜村!……お!春花ちゃんブラのホック外してるぞ!」
「え!?ちょ、俺に見せて!見えないよ!」
「浜村!邪魔するなってちゃんと撮れないだろうが!」
浜村先輩が木の上で暴れて、木がミシミシと音を立て始める。
おいこれヤバくないか?
と、ちょうどそのタイミングで恐れていた事が起きた。
「やべ!春花ちゃんにバレた!!!」
突然駒木先輩がそう叫んだ。
俺は、終わった……と思った。春花ちゃんが振り返って駒木先輩の方を見たらしい。
そして次の瞬間、駒木先輩と浜村先輩が登っていた木が悲鳴をあげるようにバキバキバキ!!と音立てて折れた。
駒木先輩と浜村先輩の巨体が地面にズドーン!と勢いよく落ちる。
「
「痛えっ!」
」
「ちょ!大丈夫ですか2人とも!」
駒木先輩と浜村先輩は落下の衝撃で地面にうずくまって、痛そうにしていた。
俺や他の先輩達は動揺してしまい、どうしたら良いのか分からずにその場に立ち尽くしていた。
そして少しして、部室の方から勢いよく階段を降りる足音が聞こえた。
「大丈夫ですかー!?」
春花ちゃんの声だった。
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