「え〜……それはちょっと……」
最初は春花ちゃんもビキニ姿を披露することに抵抗がある感じだった。
「脱げばスイスイ泳げてもっと楽しいよ?」
「う〜ん……そうですけどねぇ、本当は脱ぎたいですけどぉ」
(春花ちゃんは泳ぐの好きらしい)
「おー!じゃあ脱ごうや!」
「でも……千里さんがダメって言ってたし」
「おいおい春花ちゃん、千里なんて気にしないでいいって。」
「ビキニだってちゃんとした水着なんだからそんな恥ずかしがる事ないだろ?」
「う〜ん……そうなんですけどねぇ。」
「てか中に着てるビキニってどんなデザインなん?」
「デザインは凄く可愛いですよぉ、私お店で一目惚れしちゃって、シンプルなんですけどハートのワンポイントが入ってて、本当に可愛いくて私お気に入りなんですよねぇ。」
超純粋な目でそう言う春花ちゃん。
春花ちゃん可愛い物大好きだもんな。
「お〜じゃあ脱がないと勿体無いじゃん、せっかく可愛いのに。」
「確かにそうなんですよねぇ……」
「てか千里になんて言われて止められたんだよ?」
「それはその……ビキニだと絶対エッチな目で見られるから止めておこうねって……」
「春花ちゃん、俺たちが春花ちゃんのビキニ姿をそんな目で見ると思うか?」
そう聞かれて春花ちゃんは
「え〜それは……」
と言いながら笑ってた。
そして先輩達は
「めっちゃエロい目で見るよ!!」
と冗談っぽくぶっちゃけて笑ってた。
春花ちゃんも
「やっぱりそうなんですね」
とクスクス笑ってた。
で、先輩達が改めて
「いや、春花ちゃんマジでビキニ見せてや」
とガチでお願いし始めた。
「てかマジで中のビキニ見せなかったら買った意味なくね?」
「可愛いお気に入りの水着を着て来たって事は春花ちゃんもみんなにそれを見てもらいたいって気持ちが少しはあるんだろ?」
「う〜ん、それは……少しは……そうですけど……」
「お!じゃあ脱ごう脱ごう!春花ちゃん脱ごうよ!」
「え〜でも私だけ……ですか?」
「だって千里は絶対ビキニ姿見せてくれんやん?」
「ん〜……でも私だけビキニだと変じゃないですか?」
「春花ちゃん千里に気使い過ぎだって。」
「え〜でもぉ……」
「じゃあちょっとだけ俺達に見せてや、千里が居ないうちに。」
「え〜……」
「ほら、早くしないと千里が帰ってきちゃうから!」
「え〜……ここでですか?」
「そうそう!じゃあまず上だけ脱いで!」
「……ちょっと待ってください……どうしよう……」
「春花ちゃん俺達の腹筋触らせてあげただろ?そのお返しにビキニ姿見せてや〜」
「え〜それ言われちゃうと……ちょっとだけってどのくらいですか?」
「まずは上のパーカーのファスナーを下ろして。」
「……こ、これをですか……?」
少し恥ずかしそうにしながらパーカーのファスナーを掴む春花ちゃん。
「そうそう!そのままファスナーを下げて中を見せてよ。」
「なんか……あんまり見られると恥ずかしいかもです……」
「春花ちゃん恥ずかしくないって、水着なんだから。そのビキニなら見せても良いと思って買ったんだろ?それともめっちゃエロいビキニなの?」
「そんな事ないですよ、可愛い感じのです。」
「じゃあ見せてや。」
「……あの……じゃあ……恥ずかしいからあんまりジロジロ見ないでくださいね。」
「分かったよ春花ちゃん、ジロジロは見ないから。」
と、全く意味のない約束をすると、春花ちゃんは俺達の前でパーカーのファスナーをゆっくりと降ろしていった。
徐々にファスナーが下がっていき、春花ちゃんの真っ白な肌(デコルテライン)が見え始める。
もちろんその中にあるのはビキニに包まれた春花ちゃんのオッパイの谷間……!が見えるはずだった。
しかし、そこで千里さんの大きな声が響き、春花ちゃんの手がピタッと止まった。
「こらー!春花ちゃんを脱がせようとするな!」
トイレから帰ってきた千里さんがそう言って、先輩達の頭を勢いよく叩いた。
「なにやってんの?やっぱりあんた達変態だね!」
「邪魔すんなよ千里ぉ!あと少しだったのに!」
「どうせあんた達が春花ちゃんを口車に乗せて脱がせようとしてたんでしょ?春花ちゃんダメだよこいつらに騙されちゃ!」
で、結局千里さんに止められて、春花ちゃんも自分だけビキニになるのはやっぱり恥ずかしいって事でビキニ姿は見せてくれなかった。
悔しがる先輩達に、春花ちゃんはまたクスクス笑いながら
「残念でしたねっ」
と可愛い笑顔で言っていた。
俺は春花ちゃんが先輩達に脱がされずに済んでホッとしながらも、ビキニ姿は俺も見たかったからガッカリもしていた。
でもエロい目で見られると分かっていながらも最後は脱ごうとしていた春花ちゃんは、意外とエロい事に寛容なのかなと思った。
男がエロいのは本能だから仕方ないよねって感じなのか。
まぁ春花ちゃんは少し天然っぽいところあるし、オットリしてるから、本当に純粋に可愛い水着を披露したかっただけって可能性もあるけど。
で、そんな感じでバーベキューとプールを存分に楽しんだ俺達は、その後駒木先輩が予約しておいてくれた温泉旅館に車で向かったのだけど、そこがとんでもない旅館で俺は驚愕した。
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