真弓と拓実の唇が、ゆっくりと重なる。
触れるだけの優しいキス。
拓実にとっては初めてのキス。
拓実の唇が少しだけ震えてるのが分かる。
「……」
そして真弓は5秒くらいで顔を離した。
目を開けると、お互いに顔が真っ赤になっていた。
「ふぅ……熱いね」
と言って笑う2人。
「……しちゃったね、キス。」
「……ハイ。」
「どうだった?」
「えっと……緊張してよく分からなかったんで、もう一回してもいいですか?」
「え、もう一回?……うふふ、いいよ。じゃあ今度は拓実君からしてみてよ。」
そう言って真弓は自ら目を閉じてみせた。
すると拓実は
「はい」
と返事をして、真弓の肩を持って、顔を斜めにするようにして唇を近づけた。
「……」
再び重なり合う、2人の唇。
そして初々しいキスはまた5秒くらいで離れる。
「……どう?」
「なんていうか、キスっていいですね。」
「うん、いいよね。」
「真弓さんの唇って、凄く柔らかいんですね、フワフワしてるっていうか。」
「ふふ、そう?」
「はい、なんかもう最高です。……真弓さん、もう一回していいですか?」
「また?ん~じゃあ、今度はもうちょっと違うキスしてみる?」
「違うキス……ですか?」
「きっと拓実君もどういうのかは知ってると思うけど。」
「……あ……」
「うふふ、たぶん今拓実君が思い浮かべた事だよ。したい?」
「ハイ、したいです。」
「じゃあ……こうして……」
そう言って真弓は拓実に近づくと、抱き付くように腕を拓実の首に回した。
「ま、真弓さん……」
「このくらい近づかないとこのキスはできないんだよ。」
「そ、そうなんですか……」
「拓実君もしてよ。ここに腕を通して……」
「こ、こうですか……?」
指示通りに拓実は真弓の腰に腕を回した。
真弓はパジャマ、拓実は全裸という姿で抱きしめ合う2人。
「拓実君、胸がすっごいドキドキしてるね?私まで伝わってくるよ。」
「ハイ、もうドキドキし過ぎて爆発しそうです。」
「私もドキドキしてるんだけど、分かる?」
そう言って拓実の胸に自分の胸を押し付ける真弓。
柔かな乳房が拓実の胸でムニュっと潰れる。
「あ~真弓さん、それヤバイです……」
「オッパイが?」
「はい、柔らかいです。」
「キスしてて触りたくなったら触ってもいいんだよ?」
「ハイ……ていうか……真弓さん、なんかすっげぇエロいですね。」
「……だって……私もそういう気分になってきちゃったんだもん。こういうのダメ?」
「ダメな訳ないです。凄く良いです。」
「うふふ、じゃあ目を閉じて。」
「ハイ。」
そして真弓は、拓実の首に腕を回したままゆっくりと顔を近づけて、再び拓実と唇を重ねた。
今度は優しいキスではなくて、相手を感じさせる大人のキス。
そしてこの先の行為に繋がるキスでもある。
真弓は唇を重ねたまま口を半開きにして、舌を出し、その舌で拓実の唇をねっとりと舐める。
すると拓実もそれに反応してすぐに舌を出してきた。
「ん……チュ……ン……クチュ……」
2人の舌と唾液が絡み合い、濃厚なキスになっていく。
でもさすがに拓実はぎこちなくて、どうやって呼吸をしたらいいのか分からないのか、鼻をフーフー言わせながら、途中で口を何度か離したりしていた。
「ん……拓実君呼吸荒いよ、苦しいの?」
「ハァ……苦しいっていうか……もう興奮し過ぎて……頭が沸騰しそうです。」
「……うふふ、あ、ホントだね、ここが凄い事になってるし。」
そう言って真弓は拓実の股間を見て笑顔になった。
拓実の男根が、痛そうな程ギンギンに勃起している。
真弓はそこへ手を伸ばして優しく陰茎を握った。
「わぁ……すっごい硬くなってるね。」
「ああ……真弓さん……」
「拓実君も、触っていいよ。」
真弓のその言葉で、拓実も真弓の乳房をパジャマの上から触る。
「ねぇ、もっとキスしようよ。」
「ハイ。」
再び始まる濃厚なディープキス。
そしてキスをしながら、真弓は陰茎を握った手をゆっくりと上下に動かし、拓実は真弓の乳房を揉み始めた。
ン……ン……ハァ……チュ……ん……ハァ……
舌を絡めながら、互いに身体を愛撫をしながら、興奮の熱を高めていく真弓と拓実。
どれくらいの時間そうしていたかは分からないが、気付いた時には拓実だけではなく、真弓も呼吸を荒くして、2人共夢中になってその行為に没頭していた。
「ハァ……拓実君……」
「ハァ…ハァ……真弓さん……」
呼吸が苦しくなって一旦顔を離すと、2人の唇の間にトロ~っと唾液の糸が引いた。
そして互いの火照った顔を見合わせながら、また
「暑いね~」
「暑いですね」
と照れた笑顔を見せ合う真弓と拓実。
「あ……脱げちゃってる……」
真弓はふと自分の胸元に違和感を感じて下を見ると、小さくそう呟いた。
きっと拓実が夢中になって胸を揉んでいる内にボタンが外れてしまったのだろう、パジャマの胸の部分が肌蹴てブラジャーが見えてしまっていた。
拓実もそれに気付いて
「あ、す、すみません」
と謝ったが、目は真弓の胸の谷間に釘付けだった。
「もぉ……拓実君見過ぎだよ。」
クスクス笑いながら真弓にそう言われて、あたふたする拓実。
「え、あ……ちが……」
「違わないでしょ?」
「す、すみません……。」
「うふふ、別に良いんだけどね。……じゃあ私も暑いし、脱いじゃおうかな。」
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