「俺は何にするかなぁ。」
まだ1人だけ命令をしていなかった牧原は、亜紀の顔を見ながらしばらく考えていた。
「亜紀ちゃん、何でもいい?」
「ん~無茶な事じゃなければいいですけど……。」
「なんか今の亜紀ちゃんなら何でもしてくれそうだね?」
「え~そんな事ないですよぉ。あの……脱ぐのとかはもうダメですよ?」
「ハハッ、そっか。分かった、じゃあいくつか質問させてよ。」
「え、質問……ですか?質問に答えるだけでいいんですか?」
「うん、だけど必ずちゃんと答えてよ。」
「……分かりました。」
質問に答えてくれるだけでいいと言う牧原の命令に、亜紀は意外そうな顔をしていた。
「じゃあさ、亜紀ちゃん最近エッチしたのいつ?」
「えっ……フフッ、やっぱりそういう質問なんですね。」
案の定といった感じで亜紀が笑う。
「ハハッ、だってこういう質問じゃないとやっぱ盛り上がらないでしょ。で、どうなの?もしかして昨日しちゃった?……あ、直樹風邪引いたし昨日はさすがにしてないか。」
「そうですね、昨日も直樹は寝ちゃってましたし……。」
「じゃあその前はいつ?」
「えっと、いつかな……わぁ、なんか、こういうのに答えるのも結構恥ずかしいですね。」
少し我に返って答えるのを躊躇する亜紀。
「ダメだよ亜紀ちゃん、命令なんだからちゃんと答えなよ。」
「う~ん……でもいつだったっけ……えっと……たぶん2カ月くらい前だった気がします。」
2カ月前。亜紀のその答えを聞いて男3人は驚いていた。
「は?2カ月前?なにそれ、亜紀ちゃん達セックスレスなの?」
「遠距離恋愛してる訳じゃないのに、なんでそんな空いてるの?ケンカでもしてたの?」
確かに俺達は2カ月程セックスをしていなかった。
それはなぜかと言えば、俺が留年したからだ。
亜紀に行為を拒まれた事は今まで一度もない。でも、正直留年してからは俺の方からは誘い辛かった。
何と言うか、しばらく俺と亜紀はそういう雰囲気ではなかったから。
旅行日が近づくにつれその関係は修復しつつあったものの、準備やらバイトで忙しかったし。
だからこそ、俺はこの南の島で久しぶりに亜紀と夜を共に過ごすつもりだったんだ。
そしてまた付き合いたての頃のような関係に戻したかったんだ。
なのに、こんな事になってしまうなんて……。
「それは……色々あって、お互いに忙しかったりしたから……」
「ふーん。でもまさか今までずっと2カ月に1回のペースだった訳じゃないでしょ?」
「そうですね……えっと、大体1ヶ月に1回か2回くらいだったと思います。」
「1ヶ月に1回か2回?亜紀ちゃんの彼氏は随分と淡白なんだねぇ。」
「……これってやっぱり少ない方なんですか?」
「まぁ人それぞれだから、どの程度が普通って決まってる訳じゃないんだけどね。」
「そうそう、要は相性だからさ、1ヶ月に1回でも亜紀ちゃんがそれで満足してるなら問題ないんだけどね。満足してるの?」
「満足……ですか?うーん……」
「あれ?もしかして亜紀ちゃん欲求不満?」
「不満だとは思っていませんでしたけど……」
「でもさ、その回数だと正直もっとしたいのにって思った事も何回かあるでしょ?」
「それは……」
また言葉に詰まる亜紀。
やはり亜紀は俺との性生活に満足していなかったのか……。
不満ではないが、満足もしていない。
亜紀は恥ずかしがり屋だから、自分から俺に誘う事もできなかったんだろうな……。
亜紀がそんな事を思っていたなんて、俺は全く気付かなかった。
「へへ、あるんだね?って事はやっぱり亜紀ちゃん彼氏と身体の相性悪いんじゃないの?」
「……そう……なのかな……」
「こんな可愛い彼女なのに勿体無いよなぁ。亜紀ちゃんが彼女だったら俺なら毎日でもヤっていたいけどなぁ。」
〝毎日でもヤッていたい〟という下品な言葉を亜紀に向けて使った篠田は、もはや俺の目には性欲の塊になった野獣にしか見えなかった。
「亜紀ちゃんどう?篠田みたいに毎日したいって男は。無理?」
「え~どうって言われても……でも毎日って凄いですね。」
「篠田はマジで絶倫だからね。」
「ハハッまぁ俺は1日に最低でも3回はしないと満足できないタイプだからさ。」
「え~3回もですか……フフッじゃあ篠田さんの彼女になる人は大変そうですね。」
「前に付き合ってた彼女とは、2、3日溜めて一晩で6、7回ってのを繰り返してたからね。」
「7回ですか……す、凄いですね……。」
「7回終わった後のあのお互いに完全燃焼した感じと脱力感が最高なんだよ。彼女も立てないくらい腰ガクガクになっちゃってさ。」
「わぁ……そんなになっちゃうんだ……」
「亜紀ちゃんそんな経験ある?」
牧原にそう聞かれ亜紀は首を横に振った。
するとそんな亜紀の横に篠田が寄って来て、亜紀の肩に馴れ馴れしく手を回した。
「それがさぁ亜紀ちゃん、今は俺彼女がいないからさぁ、最近は溜まっちゃって溜まっちゃって、大変なんだよねぇ。」
そう言って、先程の野球拳でパンツ1枚の姿になっていた篠田は、パンツの上から自分の股間の膨らみを摩って見せた。
「もう1人でオナニーするの飽きちゃったしさ、だからここ2週間も出してないんだよね。」
篠田に肩を抱かれながら、亜紀はチラチラと篠田の股間に目をやって
「……そ、そうなんですか……それは大変ですね……」
と言って顔を赤くした。
コメント
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
毎日更新楽しみにしてます!
亜紀ちゃんが酔っ払って、普段彼氏には見せない他の男に対するかけひきをみれる展開にはゾクゾクします。今回は当事者ではなく彼氏の目線からの物語なので本人たちの気持ちが彼氏の見た雰囲気で語られていくのもすごく興奮します。真面目で清楚な亜紀ちゃんが彼を裏切っても牧原たちには女になっていく姿がエロいですね。自分としては性に積極的になり始めた亜紀ちゃんにムラムラしてます!純粋ゆえにちょっとこずるいくらいが女らしいというか。これからも頑張ってください。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
覗いている彼氏目線なのに、彼女の心境とかありなのかな?
彼氏目線なのに3人称?
そもそも、これだけ長い時間覗き続けている設定に無理があるような。
一緒に出かけた彼氏が倒れて、牧原達のコテージの一室に寝かせられている時に、別室で彼女が寝とられ、その場面を覗いているならまだわかるんですけど、彼氏ってずっと外にいるんですよね?
寝とり寝とられは好きなんですけど、なんだかなぁ。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
コメントありがとうございます。
僕と性的趣向が完全に一致しているようですね。嬉しいです笑
もういい加減エロに突入していくので、頑張りたいと思います。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
コメントありがとうございます。
一応ずっと彼氏目線で書いているつもりなのですが、3人称っぽく感じられても仕方ない文章も多いかもしれませんね。完全に僕の実力不足です……。
彼氏はずっと外から覗いてます(開いてる窓から)。まぁ暑い南の島だからずっと外に居ても凍える事はないのですけど、ちょっと無理がありましたかね……。