久しぶりのアルバイト。
富田のマンションに篭っていた間は大学と共にアルバイトもずっと休んでいたのだ。
スタッフ
「おぉ果歩ちゃん、実家に帰ってたんだって?」
スタッフルームに入ると、数人の男性スタッフにそう声を掛けられる。
欠勤理由はここのオーナーである富田が説明しておいてくれたらしい。
果歩はこの1週間近く実家に帰っていたという事になっていた。
果歩
「すみません突然休んじゃって、また今日から頑張るので、よろしくお願いします。」
スタッフ
「いやぁやっぱ果歩ちゃんが居ないと職場に華がないよなぁ。筋肉男ばっかだからここは。」
突発欠勤などしてしまって、嫌な顔をされるのではないかと不安であった果歩だったが、トミタスポーツのスタッフは皆、笑顔で果歩を迎えてくれた。
きっともう1つのアルバイト先である雑貨屋では、こんな風にはいかないだろう。
女性ばかりのスタッフの中で、自分勝手に突発欠勤を繰り返していれば、嫌な目で見られるであろう事は想像できた。
実は果歩はこの時点で雑貨屋のアルバイトを辞める事を決めていた。
と言うより、先日富田と相談して辞める事に決めたのだ。
これからは週5日、トミタスポーツでアルバイトをする。
それはオーナーである富田の力でどんな融通(ゆうずう)も利くから。
そう、果歩はこれから毎日のように富田と会わなければいけない、いや、会いたい理由があるのだ。
今日は久しぶりに受付の仕事。
相変わらず簡単な仕事だ。
受付の椅子に座りながら果歩は先日ベッドの上で富田に言われた言葉を思い起こす。
お互いに裸のまま布団に入り、果歩は富田の胸に頭を乗せて話を聞いていた。
富田 『これからは勤務時間を1時間短くしろ。』
果歩 『ぇ・・・でも・・・』
富田 『大丈夫、給料が減る事はないから。』
果歩 『そんな・・・それじゃなんだか他のスタッフの皆さんに悪いです。』
富田 『いいんだよ、俺がオーナーなんだから。それにこれからの果歩の給料は俺のポケットマネーから出すからよ。何倍もいい時給でな。』
果歩 『・・・でも・・・』
富田 『だからこれからは、俺にそれなりの奉仕をしてもらうぞ?』
果歩 『奉仕・・・ですか・・・?』
富田 『果歩が気持ちいい事も、恥ずかしい事もいっぱいしてもらうぞって事だよ。』
富田はそう言いながら果歩の頭を優しく撫でた。
果歩 『・・・富田さん・・・』
果歩は顔を赤くしながらも、小さく頷いていた。
職場で会った富田はやはりいつも通りで、果歩に対しても何ら態度の変化を見せなかった。
富田
「果歩ちゃんおはようっ。」
いつの間にか果歩は富田に名前を呼び捨てにされていたが、それは2人でいる時だけ。
職場では富田は以前と同じように果歩の事をちゃん付けで呼んだ。
果歩
「お、おはようございます・・・。」
しかし果歩の方は富田のようにポーカーフェイスとはいかなかった。
富田と顔を会わした時の恥ずかしがりようは明らかに不自然。
昨日の夜までずっとこの人とエッチしてたんだ・・・。
周りのスタッフは自分達のこの関係を知らないんだと思うと、なんだか身体に妙な興奮を覚えた。
受付カウンターの下で果歩はポケットに入っていたメモを取り出して広げてみる。
スタッフルームで他の人には気付かれないように富田にこっそり渡された物だ。
【仕事あがったら駐車場の俺の車のところで待ってな】
メモに書かれている文字をじっと見つめる果歩。
今日も・・・するのかな・・・そう思うと果歩の下腹部は熱くなった。
知子には自分で最低かな?などと言ったが、分かっていても止められない。
もう後戻りできないのだ。
昨日まであれだけ富田と激しく交わったというのに、果歩の身体はもう富田を求めている。
果歩は目を閉じて頭の中でイメージする。
富田の身体、体温、匂いを・・・そしてあの逞しい男のシンボルを・・・。
「・・・すみませーん・・・あのぉ・・・ちょっといいですかぁ?」
果歩
「・・・ぇ・・・?」
「あのぉ・・・ここの会員に登録したいんですけど。」
夢心地でボーっとしていた果歩、目の前にいたお客と思われる男性2人を見てハッとする。
果歩
「ぁ・・・は、はい!ごめんなさい・・・えっと・・・こちらの用紙に・・・」
はぁ・・・仕事はしっかりしなきゃ・・・
そう自分に渇を入れながら、用紙に記入している男性2人の様子を見ていた。
それにしても最近は新規の会員登録が多い。
今日だけでも10人の会員登録の希望者が来た。
それも男性ばかり。
トミタスポーツは相変わらず女性会員が少ない、いや果歩自信女性の会員をほとんど見たことない。
いるとすれば大学の先輩で、元々ここでアルバイトをしていたという秋絵くらいだ。
会員登録を済ませた男性2人は、さっそく今日からトレーニングに参加するという事で更衣室へ向かっていった。
男性2人が受付から去る時に小さな声で呟く。
「マジ可愛いな・・・噂通りじゃねぇか・・・。」
「ヤバイ・・・俺超タイプだわ・・・」
どうやらここ最近の会員増加は果歩の存在に原因があるらしい。
着替えを終え、富田との約束通り駐車場に向かった果歩。
果歩
「えっと・・・富田さんの車・・・」
・・・ファ~ン!
車のクラクションが鳴る。
その音が聞こえた方向に目を向けると、すでに自分の車に乗り込み、運転席でこちらに手を振る富田の姿があった。
果歩は笑みを浮かべながら富田の車へ向かった。
ガチャ・・・
富田
「フッ・・・来たな・・・いい子だ。遠慮なく乗れよ。」
果歩
「・・・は、はい・・・。」
黒い光沢を放つ高級車。
大人の男の車・・・そんなオーラを放つ車の助手席に、色白で可愛げな女の子が乗り込む・・・運転席に座る男と、これから性行為をしに行くために・・・。
富田
「腹減ってるだろ?ていうか俺が減ってるからどっか飯食いに行くぞ。」
果歩
「・・・・はい・・・。」
富田
「・・・それとも・・・早くしたくて我慢できないか?」
果歩
「・・・ぇ・・・そ、そんな事・・・。」
富田の言葉に顔を赤くして反応する果歩。
しかし、富田の指摘された事は満更でもなかった。
正直に言えば、富田に早く抱かれたい・・・果歩の心の中にはそういう気持ちもあった。
車のライトが付き、動き出す。
・・・ガサ・・・
そして果歩がシートベルトをしようとした時、一瞬背後に気配を感じた果歩。
果歩
「・・・・・?」
そして後部座席にいた人影は動く。
山井 「・・・果歩ちゃんっ。」
果歩 「ぇ・・・キャッ!・・・や、山井さん!?」
全く予期していなかった出来事に果歩は目を丸くして驚いた。
コメント
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更新しましたよぉ☆
まだエッチなシーンではないのが申し訳ないですが…。
明日も頑張れたら…断言できませんが(笑)
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今日、明日しっかりと鋭気を養ってまた、来週からドンドン更新お願いいたします。(ていうか本音は今日も読みたいんですけど…)
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あんまりここで言うとネタバレになっちゃう(笑)
僕も早くハードなシーンに突入したいです。
やっぱり読者の皆さんには小説の世界で、現実では体験できないような快楽を味わってもらいたいですからね。
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3Pに突入?時々、無性にハードなのが読みたくなるので、果歩さんには思いっきり可哀相になって貰ってください。