康介の声を聞いた瞬間、胸がギュウっと締め付けられる。
心の準備ができていなくて不意打ちのような形だったので、余計にその動揺は大きくなった。
康介
「あーそっか、今日家庭教師の日か。」
千佳
「……。」
その場に立ち竦んだままの千佳。
声が出ない。
胸の奥から色々な想いが込み上がってきて、それが喉を詰まらせてしまっているみたいだった。
康介
「門開かなかった?」
そう言いながら康介は千佳の側まで近づいてくる。
どうしたらいいの?どうしたらいいの?と頭の中が混乱する。
今目の前に居るのはいつも通りの康介で、数日前に見た女子高生と抱き合っていた康介とはまるで別人のように感じてしまう。
そう、そこにはいつも通りの、千佳が好きな康介がいたのだ。
康介
「別に千佳先生ならもう勝手に入ってもいいけどね。ん?……どうしたの?暗い顔して。」
近くに来て、ようやく千佳の様子がいつもと違う事に気付いた康介がそう聞いてきた。
だが康介の顔を見る事ができない千佳は、その暗い表情をなるべく見せないようにして俯いたままだった。
千佳
「……ごめん……」
搾り出すようにして一言だけ喉奥から出てきた言葉。
なぜ謝ったのかは自分でもよく分からなかったが、そう声を発した瞬間、千佳の目からは涙が溢れ出していた。
そして千佳はその場から立ち去ろうとする。
どうしてそうしようとしたかは、自分でもよく分からない。
康介に泣き顔を見せてはいけないと思ったのか、その場から逃げ出したくなったのか。
康介
「え?あ、ちょっと待ってよ。」
その場から去ろうとした千佳の腕を咄嗟に掴んだ康介。
康介に腕を掴まれて、千佳はそこでようやく自分がなぜこんな行動に出たのか気付く。
こうやって康介に止めてもらいたかったのだ。
ずるいけど、これが今の千佳の正直な気持ちなのかもしれない。
こうしてもらいたかったから、康介に構ってもらいたかったから千佳は今日、ここまで来たのだ。
康介
「……ホントにどうしたの?なんかあった?」
千佳
「……ぅ……」
言葉を発しない代わりに涙を流す千佳。
決して狙ってそうしている訳ではないけど、そうなってしまう。
康介
「……とりあえずさ、中に入ろう?」
この康介の優しさは、もしかしてあの女子高生にも見せている優しさなのかもしれない。
でも今はそれもどうでもいい。
千佳が今考えているのは自分の気持ちと、康介の気持ち、それだけなのだから。
康介
「少しは落ち着いた?」
部屋の中に入れて、温かい飲み物を出してくれた康介。
両手でカップを持ち、少しずつそれを飲むと、その温かさが千佳の身体に染みていった。
康介
「それにしてもビックリしたよ、千佳先生急に泣き出したから。」
千佳
「……ごめん……」
康介
「……何があったの?ていうか、もしかして俺なんかした?」
千佳
「……。」
……康介君……本当に分からないのかな……
そんな疑問が千佳の頭を過ぎっていたが、少しすると黙ったままの千佳を見ていた康介は、思い出したようにして再び口を開いた。
康介
「あー……そういえば千佳先生、この前の家庭教師の日どうしてたの?」
千佳
「……ぇ……」
康介
「……もしかして、ここに来てた?」
千佳
「……。」
康介からの問い、それを否定しない千佳。
千佳のその反応を見て、康介はようやく勘付いたようだった。
康介
「そっか……じゃあ……あーなるほど、そういう事か。」
康介がそう漏らした後、部屋の空気は一気に重くなって2人はしばらく黙り込んでいた。
そして康介はずっと何か言葉を探しているようだったが、先にその沈黙を破ったのは千佳の方だった。
千佳
「……康介君……康介君は……私の事、どう思ってるの?」
コメント
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更新……されないですね(T_T)寂しいです!
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返事遅くなってすみません。コメントありがとうございます。
これからの展開、きっと賛否色々な感想が出てくるのではないかなぁ予想してます(笑)
僕も結構悩みながら書いているというか、まだ途中なのに色々と反省点があったり……。
でもとりあえずしっかり完結できるように頑張ります。
その時はまた率直な感想など頂けたら嬉しいです☆
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遅くなってすみません。コメントありがとうございます。
そう言って頂けると凄く嬉しいです。更新できる限り頑張るのでこれからもよろしくお願いします。
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更新ありがとうございます
いまの千佳の状態からどっぷりと性に溺れていくのがどんな過程になるのかちょっと想像つかないので、これからの展開が楽しみです。
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更新感謝です!
昨日から読ませていただいています!
とても面白いので続きが待ち遠しいです(*´∀`*)
がんばってくださいね!