「ほらよ、あんまり時間はなかったが、できる限りで俺が調べた例の女の子の情報だ。この中に全部入ってる。」
「おう、ありがとう。本当にやってくれたんだな。」
「金は貰ったからな、仕事はちゃんとやるさ。」
安本は沢村から受け取った封筒から書類を取り出し、内容をざっと確認した。
「えっ!?こ、これは凄いな、こんな細かい事まで……どうやって調べたんだ?」
「それは企業秘密だよ。まぁ相手は一般人だからな、簡単だったよ。それにしても若いけど結構可愛い子だよな。お前、こういうのがタイプだったっけ?」
「い、いや……それは……。」
「ハハッ、聞かないでくれって顔だな。まぁとりあえず俺は頼まれた事は果たしたし、もういいか?」
「あぁ、ありがとな。」
「また今度飲みにでも誘ってくれよ。じゃあな。」
沢村と別れた安本はすぐにアパートに帰り、改めて沢村に貰った封筒の中身をチェックした。
そこには明らかにプライバシーを侵害している志乃の電話番号や住所から始まる個人情報がズラリと並んでいた。
名前は小松志乃、18歳。
○○大学の1年生。
実家は〇〇県○○市、地方の田舎か。小中高と、どこの学校に在籍していたかも書いてある。高校は女子高に通っていたようだ。
父親は精密機器系大手企業のサラリーマン。母親は元保育士。
その両親が共に35歳の時に志乃は生まれている。兄弟はなく、志乃は一人娘。
小学校中学校と部活は吹奏楽部に所属していて、高校では手芸部に入っていた。
沢村のメモ書きによると、比較的同性の友人が多く、小中高と明るい学生時代を過ごしていたようだ。
だが意外な事に、今まで恋人がいた事はないらしい。(これは予め安本が沢村に特に調べてくれるよう頼んでいた)
沢村が誰からその情報を聞き出したのかは分からないが、それが事実なら、志乃はまだ処女って事だ。
それらの志乃の生い立ちなどが書かれた書類の他に、封筒の中には大量の写真が入っていた。
志乃が本当に小さく幼い頃の写真から、親と一緒に写った入学式の写真、運動会で一生懸命走っている
写真、吹奏楽部のコンクールで真剣にサックスを吹いている写真、修学旅行で友達と笑っている写真、卒業式で泣いている写真。
徐々に成長していく志乃の写真を、安本は夢中になって見ていた。
そしてそれらの写真から分かったのは、志乃はいたって普通の女の子であり、普通の真面目な家庭で大切に育てられた女の子であるという事だった。
その後、安本は書類や写真をスキャンし、貴子に送信した。(安本はそれ以外にも毎日のように盗撮した志乃の写真を貴子に送っていた。)
そしてさらにそれから数日後、貴子から〝また直接会って話がしたい〟という内容のメールが安本に届いた。
待ち合わせたのは前回と同じ喫茶店。
安本の前に現れた貴子は相変わらず美人だった。
「志乃ちゃんの写真、いつも送ってくださってありがとうございます。」
「いえいえ、ギャラも貰ってますし、それが私の今の仕事ですから。」
「志乃ちゃんが宅配業者にTシャツ一枚で対応している姿、凄く良かったわ。あれどうやって撮影したんですか?」
「あぁ、あれは志乃のアパートの隣の建物から望遠レンズを使って、ドアが開いた瞬間を狙ったんですよ。」
「凄い、さすがプロですね。それに志乃ちゃんの過去の事もあんなに詳しく。フフッ、あれを見たら私、さらに志乃ちゃんの事が好きになっちゃったわ。安本さんもそうでしょう?」
「ハハッ……。」
「それにあの人も、志乃ちゃんの事凄く気に入ってくれたし。」
貴子は意味深げにそう言った。
そう言えば前に会った時にも、貴子の口から〝あの人〟という言葉を聞いた。
安本は当然それが気になった。
「貴子さん、この前も聞いたんですけど、その〝あの人〟って一体誰なんですか?」
「フフッ、気になります?……安本さん私ね、そろそろ小説の中で愛美ちゃんを真田さんに会わせようかと思っているの。だ・か・ら、志乃ちゃんにもね、会わせてあげようかなぁって。」
「志乃に会わせる?誰をですか?」
「もちろん、真田さんよ。」
コメント
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こちらの続編はかかれないでしょうか?
とても楽しみに拝見させていただいていたのですが…
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続編期待してます。
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コメントありがとうございます。
こちらの作品も更新が止まってしまっていて申し訳ないですm(__)m
まだ未定ですが、いずれ完結はさせるつもりです。もうしばらく気長に待って頂ければと思います。
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こんばんは。
今の「真弓」の作品が完結したら次はぜひこの作品の続きをお願いします。続きが気になっている作品です…更新が止まった今でもたまに読んでいます。
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こちらも更新して欲しい。
宅配便の所なんて何度読み直しても抜ける。
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更新楽しみにしてます。
志乃がどんどんエロく調教されていくのが楽しみです。
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ぜひ、このお話をの続きをお願いします。
真田さんと志乃ちゃんが出会うなんて、楽しみすぎます。
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真弓と同じくらい期待してます。