その時千佳は、康介が自分に何をしようとしているのか、全く分からなかった。
でも、なんとなく康介の表情がいつもと違う事だけは感じていた。
じっと千佳を見つめる康介の真剣な眼差し。
康介と目と目が合う。それだけ千佳の鼓動は速くなった。
康介
「じゃあ、目を閉じて。」
千佳
「ぇ……目を、閉じるの?」
康介
「そう。」
千佳
「……何するの?」
康介
「いいから、目を閉じて。」
千佳
「……うん……」
男と女が向き合うようにして立ち、そして女が目を閉じる。
はっきりと分かっている訳ではないけど、予感してしまう。
そして、一歩二歩と、康介がこちらに近づいてくる気配を感じる。
今、目を閉じた千佳のすぐ目の前に康介が立っている。息遣いが少し聞こえるくらい近くに。
千佳
「……」
康介
「いいって言うまで、目開けちゃダメだよ。」
そう言って康介は両手を千佳の小さな肩に添える。
千佳
「……ぇ……」
身体を康介に触れられ、一瞬驚いたようにビクッっと身体を動かしてしまう千佳。
しかし、目は康介に言われた通り開けないようにしていた。
康介
「……」
少しの間沈黙があった後、康介は千佳の顔に顔を近づける。
そして、頬をピンク色に染めながら目を閉じている千佳の唇を奪った。
千佳
「……ンッ……!」
下に降ろしていた千佳の手にグッと力が入る。
しかし、その後すぐに手は脱力した。
まるで、康介からのキスにその力を吸い取られてしまったかのように。
5秒か、10秒か、いや20秒かもしれない。唇だけが触れ合うキスが続いた後、一旦康介の顔が離れる。
千佳が閉じていた目をそっと開くと、再び合う2人の目線。
康介の目は毅然とした瞳をしていたのに対して、千佳の瞳は涙が溜まったように少し潤んでいた。
千佳
「……康介君……あの……」
康介
「もっとして良い?」
千佳
「え……キャッ!」
康介は千佳の答えを待たずに、今度は少し強引に千佳の身体を自分の方に抱き寄せた。
そしてまた2人の唇が重なる。
今度は触れ合っていただけのキスとは違う、甘くて柔らかな千佳の唇をじっくり味わうかのような深いキス。
最初にふっくらとした下唇の感触を味わった後、舌を入れる康介。
千佳
「ん……ん……ハァン……ン……」
ピチャ……クチャ……ピチャ……
口内に異物が入ってきた事でどうしても出てきてしまう千佳の唾液が、クネクネと動く康介の舌によって卑猥な音を立てる。
千佳
「ン……ン……ぁ……ん……」
動けなかった。
積極的に濃厚な接吻を続けてくる康介の勢いに、千佳はどうする事もできずに、ただそれを受け入れる事しかできなかった。
久しぶりのキス。
でもこんなキスは初めて。
前に付き合っていた恋人としたキスとは全然違う。
康介の舌が誘ってくるように千佳の舌に触れてくる。
少しザラザラとした感触が伝わってくるが、不快じゃない。
寧ろ、同時に舌から伝わってくる康介の生温かい体温がどこか心地良い。
これがキスが上手いって事なんだと、千佳は思っていた。
そして気付いた時には、その康介からの誘いに乗って、自分からも積極的に舌を絡めていた。
……ハァ……ハァ……
耳に届く互いの息遣い。
脳が蕩けそうなくらい熱くて甘い康介のキスは、千佳の思考力を徐々に失わせていく。
頭の中から全てが消えていく。
自分が家庭教師だという事も、康介が高校生だという事も。
康介を受け入れる事によって変わるだろう自分の人生、その将来の事も、何も考えられない。
頭の中に残るのは、ただ今こうやって康介としているキスが気持ち良いという事だけ。
脳に伝わってくるのは情報ではなく、感覚だけだった。
康介
「ハァ……千佳先生……」
そう吐息を吐くように囁いた康介は、千佳を抱き締めていた腕の片方だけを下へと下げていく。
そしてその手は、今日千佳が着てきたワンピース、そのスカートの裾をそっと掴んだ。
千佳
「ン……ぇ……康介君……?」
康介
「……」
康介は無言のまま、ゆっくりとスカートを捲り上げていく。
千佳もそれに気づいたのか、反射的に手でスカートを押さえようとしたが、すぐにそれは康介に阻まれる。
千佳
「ダメ……だよ……」
恥ずかしそうにそう小さな声で言った千佳。
しかし康介はその手を止めてはくれなかった。
ワンピースのスカートを腰の辺りまで大胆に捲り上げた康介は、顔をずらして千佳の下半身に視線を送る。
千佳
「……イヤ……」
康介
「……なんだ……千佳先生やっぱり穿いてきてくれたんだ、この下着。」
コメント
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コメントありがとうございます。
あ~そうですねぇ、平日だけだと物語の進みが遅く感じてしまいますしね。
これからは土日もできる限り頑張ってみます。約束はできませんが……できる範囲内で☆
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コメントありがとうございます。
そうですね、この物語の主人公は千佳なので、もう少し千佳の女性らしい内面を書けたらと思っているのですが、ちょっとエロシーンに入った所でその要素が欠けてしまっている感がありますね。注意したいと思います。
僕のイメージでは、千佳が流されていくのは性的な感情だけではなく、康介に対する特別な気持ちが大きくなっていく事で流されていくといった感じでしょうか。
男の場合は性的興奮だけで感じる事ができるけど、女性の場合はそうではなく、やはり相手に対する気持ちが無ければ感じる事はできない。だからやはりそこをしっかり描く事が重要ですね。
康介が思考している事ですが、それを描くのはもう少し後にしようと思っています。もちろん、千佳と康介の思考を同時に描くのも1つの方法だとは思うのですが、今回はストーリー上その方が今後の展開を広める意味で有効だと考えてそうしています。
ただ、男女両方の思考を描くのも良い方法だと思いますので今後新たな作品を書くときにチャレンジしてみたいと思います。
かっちぃさん、大変参考になるアドバイスありがとうございました。
これからも頑張って連載を続けていきますので宜しくお願いします。
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できれば土日も投稿してほしいです!!
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なんとなく思うのですが…
せっかく伏線をはってキスシーンまで持ってきたのに、なんとなくもったいない気がしています。誰もが通る道ですが、人を好きになれば妄想が働き、そして独占欲が働くのではないですか。女性だからといっても、男性と変わりないと考えるのですね。
今回キスシーンの描写となりましたが、千佳先生の握った手の力が緩んだのは康介少年のキスの上手さだけではなく、心のどこかで一歩進んだ関係になりたいという思いがあり、最初驚いて身体がこわばったけれど、心のどこかで(望んでいたことが今起こったんだ!)という小さな悦びによって手の力が緩んだ、とした方が妄想が掻き立てられたのではないですか。千佳先生の積極的なキスも流れからして自然になったと思いますし。恥ずかしさで拒んだり、どう反応したらよいのか戸惑いながらも、千佳先生を康介少年のテクニックによって溺れてさせてもらいたいのですね、千佳先生が心のどこかで望んでいたこととして。
恋愛経験の少ない千佳先生は、康介少年との経験値の差からくる性への悦びと康介少年に対する独占欲、康介少年は千佳先生への支配欲(SEXの虜にする)といったものが軸になって展開するのでしょうが、大切にしてもらいたいのは、千佳先生の【康介少年と繋がっていたい(心も体も)】という感情です。それが本人の望んだことであるだと。今後どう千佳先生が壊れていくのか楽しみにしております。
もう1つ、康介少年の発する言葉と頭の中で考えている思考を上手く書き分けていただけると面白いかと思います。千佳先生の反応の良さとか素直さを、言葉に出すのではなくどう感じたかを表現してもらいたいのです。他にも、過去において手玉にとった女性の関係を紹介しながら、そのテクニックを試してやろうという悪だくみを思考として表現するとか。一例ですが、わかりやすく表現すると
ー千佳先生、可愛いなあ!ー
ーよしっ、あれを千佳先生に試してみよう!ー
という表現なんかもありかなと。高校生ですから今回はベタな手法もありかと思います。カッコの利用などもありますが。
嗜好は人それぞれで苦労も多いとは思いますが、頑張ってください。