寝取られ小説 人妻 優子(5)

それでまずは会ってみないと始まらないという事で、さっそく私は週末に斎藤君を家に呼ぶ事にしました。

(もちろんまだ口説くとかはなしです。斎藤君がとりあえず実際に優子に会って顔を見てみたいと言ってきたのです。)


「土曜日の夜なんだけどいい?酒も飲むから適当に食べる物も作って欲しんだけど。」


「うん、いいよ。来るのはその斎藤さんって方1人だけ?」


「そうだよ、最近他の会社から転職してきた人でさ、なかなか面白い人なんだよ。」


「そうなんだ、じゃあ楽しみだね。料理頑張って作っておくね。」

今までにも会社の人間を家に招いた事は何度かあったから、優子はすんなり了承してくれました。

でも私は、ついに優子と斎藤君が顔を合わせてしまうんだなと、内心かなりドキドキしていました。

そして当日、斎藤君は予定通り家にやってきました。


「どうぞ、上がってよ。」


「お邪魔しまーす。」

私は斎藤君をリビングに案内し、キッチンで料理の準備をしていた優子を斎藤君に紹介しました。


「優子、斎藤君が来たよ。」


「あ、はい。」

私は優子が斎藤君を見てどんな表情や反応をするのかを注意深く横から見ていました。


「どうも初めまして、斎藤と言います。」


「ぇ……ど、どうも、初めまして。」

エプロン姿の優子は斎藤君を見て、一瞬口をポカーンと開けて少し驚いたような表情を見せた後、慌てて斎藤君に合わせるように頭を下げました。

優子は一体何に驚いたのか……それはたぶん斎藤君の容姿に驚いたのだと思います。

何せ斎藤君はかなりのイケメンです。身長は180cm以上あるし、整った顔は小さくてモデルや俳優と言われても全く違和感がないレベルなんですから、優子が驚くのも無理はないです。

斎藤君が入社してきた時も、多くの女性社員が同じような反応を見せていました。

ただ、優子までもが例え一瞬でも斎藤君に見惚れているような仕草を見せたのはショックでした。


「わぁ、噂には聞いてましたけど今井さんの奥さんやっぱり美人さんですね。」


「い、いえそんな……」

逆に斎藤君にそのように言われ、少し照れたような表情を見せる優子。

それにしても優子の前でも斎藤君は爽やかなだなぁと思いました。あんなAVみたいなえげつない物を作っている男にはとても見えない。

優子への褒め方も、イヤらしい感じは表面に全く出ていません。


「優子、もう料理できてるんだろ?」


「あ、うん、今持ってくるね。」

優子がキッチンに戻ると、斎藤君は私にこっそりとこう言いました。


「写真で見るより綺麗な人ですね、家庭的な感じも凄く良いですし、燃えてきましたよ。」

実物の優子は、斎藤君の中で早くも合格点に達したようです。

自慢の妻を褒められて素直に嬉しいのと同時に、斎藤君の〝燃えてきましたよ〟という言葉に夫として自然と危機感を覚えました。

斎藤君は甘いマスクを被ったオオカミだという事を忘れてはいけません。

優子も入って3人での飲みは盛り上がりました。

優子は本当は少し人見知りするタイプなのですが、斎藤君はやはり話が上手い。

面白い話から真面目な話まで、とにかくレパートリー豊富で人を自然と笑顔にさせる。

優子がそんな斎藤君の作り出す空気にすぐに打ち解けていく様子が見て取れましたし、斎藤君が冗談を言う度に優子は笑っていました。

それからこれも優子にとっては好印象だったと思うのですが、斎藤君は身体が大きいからなのか、とにかくよく食べる。
優子が作った料理をそれはもう美味しそうにガツガツと。


「優子さん料理上手なんですね、この焼き鳥丼とか超美味いですよ。」


「わぁ嬉しい!そう言って貰えると頑張って作った甲斐があります。おかわり欲しかったらまだまだありますからね。」


「じゃあおかわり!」


「フフッ、今持ってきますね。」

斎藤君に料理を褒められた優子は明らかに上機嫌でした。

当然私はそれを見てジェラシーを抱いていましたが、2人きりにしたらどうなるんだろうという好奇心も沸いてきたので、試しにトイレに行くふりをして少しの間2人の様子見てみる事にしました。


「ちょっと俺お手洗い行ってくるから。」


「うん。」

2人きりになった優子と斎藤君は、最初少しの間だけ気まずそうな雰囲気がありましたが、斎藤君がリビングに飾ってあったディ〇ニー(某夢の国)の縫いぐるみやグッツを見つけて


「優子さんディ〇ニー好きなんですか?可愛いですね、あれ。」


「はい、大好きなんです。夫にはいい歳してって呆れられてますけどね。」


「そうなんですか、でもいくつになっても楽しいもんですよね。俺少し前まで年間パスポートでしょっちゅう行ってましたよ。」


「え~いいなぁ、羨ましい。」


「今井さんは付き合ってくれないんですか?」


「あんまり興味ないみたいで、結婚する前は何回か一緒に行ってたんですけど、その時もあんまり楽しそうにしてなかったら、もうあんまり誘えないかなぁって。
最近は旅行と言ったら温泉とかになっちゃってますね。それはそれで良いんですけど。」


「そうですか、確かに今井さんがディ〇ニーで喜ぶ姿はあんまり想像できないですね。」

ちょっとした俺への不満を出しつつ、2人は楽しそうにディ〇ニーの話で盛り上がっていました。

結構良い雰囲気だったから、斎藤君に笑顔を向ける優子に私はハラハラドキドキしていました。

しかし、それは私が極端にそういう目線で見ているからであって、少し冷静に考えて普段の優子を思い出してみれば、女友達と話している時も優子はいつもこんな感じなんです。

いつも笑顔でうんうんって言いながら人の話を聞いています。

だから別に驚くことでも、嫉妬するような事ではないはずなのです。

こんな初対面の相手に優子がいきなり惚れる訳がないよな、と自分に言い聞かせて、私はリビングに戻りました。


「何?ディ〇ニーの話?」


「今井さん優子さんをディズニーに連れて行ってあげてくださいよ、優子さんミラコスタに泊まりたいらしいですよ。」


「あ~あのホテルって高いんじゃないの?」


「そんな事ないですよ、今井さんの給料なら余裕ですよ。」


「でも俺どうもああいうメルヘンチックなの苦手なんだよね。」


「ほら言ったでしょ?頼んでもダメなんだよ。」

優子は不貞腐れたように頬っぺたを膨らませていました。

ただ、これもいつもの事で、別に優子は本気で怒っている訳ではありません。


「いーもん、今度友達誘って行っちゃうから。」

それで、その後も少し3人で飲んでいたんですが、もう夜も遅いしって事で、そのまま斎藤君は家に泊まっていく事になりました。

これは事前に、遅くなったら泊まっていけばいいよと言ってあったのでイレギュラーな事ではありません。優子にも事前にそう話してありました。

以前会社の人間が遊びに来た時も泊まっていきましたし、優子の友達が泊まっていった事もあります。だから我が家にとっては来客が泊まっていくのは別に珍しい事ではないんです。

寝る場所は私と優子は2階の寝室、斎藤君は1階の座敷部屋で。

で、私は寝室のベッドで、優子に斎藤君の印象を少し聞いてみました。


「斎藤君イケメンだったろ?驚いた?」


「あ~うん、ね、背高くてね。」


「ドキっとしちゃった?」


「別にドキっとはしてないけど……面白い人だよね、会社でモテてるでしょ?」


「そりゃもう、女性社員はみんなメロメロだよ。」


「やっぱりそうだよねぇ。」

と、まぁ優子は斎藤君のカッコ良さは認めてました。
「目の保養になるよね」

みたいな感じで。

ただ、この時点では少なくとも、優子に斎藤君を異性として見ているような雰囲気はありませんでした。

カッコイイと言っても、それはどちらかと言うと鑑賞物としての意味の方が大きく、まさに芸能人に言うのと同じような意味だったと思いますし、

「面白い人だよね」

という言葉にも、〝良い友達になれそう〟というような意味合いが大きかったと思います。

とにかく、斎藤君に対して悪い印象は持っていない様子でしたが、だからと言って会社の女性社員達のように斎藤君に一目惚れした訳ではなかったようだったので、安心しました。

やはり優子は優子です。そう簡単に目移りするような女ではありません。

そして後日、会社で斎藤君の方にも改めて優子の感想を聞いてみました。


「優子さん、真面目そうで良い人ですね。」

と、斎藤君も冷静にその辺りは分析していて、優子が簡単に男に流されるような女ではないという事は第一印象で察していたようです。

手応えも聞いていみると、
「いやぁ、分かんないですね。普通に難しいと思いますよ」

と謙虚な感じ。

斎藤君によると、不倫願望みたいなものを持ってる人妻は話したらすぐ分かるけど、優子からは全くそれが感じられなかったと。

そして斎藤君はその後こう言ってきました。


「今井さんがいいなら、優子さんの事はじっくり時間を掛けてやりたいと思ってるんですけど、どうします?続けますか?」


「じっくりって、どれくらいの期間で?」


「1ヶ月か2カ月くらいですかね。現状では無理でもあと何回か会って話をさせてもらえれば、もしかしてチャンスがあるかもしれませんから。」

〝チャンスがあるかもしれない〟その言葉にやはり私はドキっとしてしまいます。

可能性はゼロじゃない。

だったらもう少し様子見程度に優子を試してみたい。

私は斎藤君からの提案を了承し、計画は続行する事になりました。

あ、ちなみに斎藤君が来た翌週に私と優子はディ〇ニーランドへ行きました。

なぜ急にそんな気になったのかは、自分でも分かりません。

でもきっと、これも嫉妬からの行動でしょうね。なんだかんだで、私は斎藤君には絶対に優子を取られたくないという気持ちが強かったんだと思います。

優子は大喜びで、当日もずっと楽しそうにしていました。

私は優子の子供に戻ったような無邪気な笑顔を見ながら、ディ〇ニーには全く興味は無いけど、優子のこの笑顔が見れるならこれからも来てもいいかなと思いました。

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