「今から行く旅館、本当に良い所だから期待してて、特に温泉の露天風呂が最高なのよ。」
車の運転をしながら今日泊まる旅館について話してくれる駒木先輩。
「わぁ〜楽しみです!」
駒木先輩の話を聞いて、大の温泉好きだと言う春花ちゃんも期待で目を輝かせていた。
しかし、駒木先輩が予約しておいてくれたその旅館は普通ではなかった。
その旅館はバーベキューの施設から10分くらいの所にあったんだけど、なぜか旅館の隣にラブホテルが建っていて、変わった立地に温泉旅館があるんだなぁと最初は思った。
外観も内装も一見普通の旅館に見えるから、中に入った時には千里さんも春花ちゃんも
「本当に結構良いところだね〜」
みたいな反応。
ただ受付の横にある売店を見て、俺達は驚愕した。
旅館の売店だから飲み物とか食べ物とか雑誌とかも普通に売ってるんだけど、そこになぜかアダルトグッズが沢山売ってたんだよね。
売店の半分以上のスペースがアダルトコーナーだった。
もうね、その売店自体がアダルトショップみたいに全体がピンク色とか赤に装飾されていたからおかしいと思ったんだよ。
普通にバイブとか電マとかローターとか、あとエッチなコスプレ衣装とかも普通に売ってるのね。
で、当然千里さんはそれを見て
「なにここ!?ヤバくない!?」
って驚いてて、春花ちゃんも
「え?これって……わ〜……」
って口を手で抑えてめっちゃ驚いてた。
で、そこで初めて駒木先輩から聞いたんだけど、実はここの旅館は隣のラブホテルと同じ人が経営していて、ここの旅館もちょっとエッチな作りになっている旅館なんだとか。
ちなみに隣のラブホテルはSM専用の特殊なラブホテルらしく、ここの旅館も知る人ぞ知る変態達が集うスポットになっているんだとか。
それを聞いて千里さんは当然怒ってた。
「ちょっとぉ!私達を変な所に連れてこないでよ!」
「まぁ落ち着けって千里、ここの温泉はマジで良いから、料金もラブホと変わらないくらい安いし、コスパが超良いんだよ。」
「だからって……ここってまともに温泉旅館として使えるの?」
「使える使える!ちゃんと温泉旅館らしく大浴場の露天風呂もあるし、変わってるのは売店がアダルトショップになってるのと、乱交サークルの人達がよく宿泊に来るって事くらいで普通の旅館だよ。」
「それのどこが普通なのよ。ていうか乱交サークルって……ヤバくない?」
「大人数で泊まれる大部屋が多いから乱交サークル御用達になってるらしいわ。
まぁ別に他の部屋でヤってるだけでこっちには害はないし、俺達は普通に泊まれば良いだけだから心配するなよ。」
駒木先輩のその話を聞いて千里さんと春花ちゃんは顔を見合わせた。
「はぁ……なんかとんでもない所に来ちゃったね、春花ちゃん。」
「ですね……」
春花ちゃんは
「こんな旅館もあるんですね……」
と、驚きながらも
「でも凄い綺麗だし掃除は行き届いてる感じですね」
と旅館内をキョロキョロと見渡しながら言っていた。
「春花ちゃんは温泉が好きなんだろ?ここの露天風呂には源泉掛け流しの風呂もあるんだよ。」
「へ〜そうなんですね、それは楽しみかも。」
「温泉マニアにも人気の風呂なんだよ、ほらこれ見てみな。」
そう言って千里さんと春花ちゃんに旅館のパンフレットの温泉を紹介しているページを見せる駒木先輩。
「ん〜確かに温泉は凄そうね、本格的っていうか。」
「わぁ、本当ですね、露天風呂はいくつか種類あるみたいだし、サウナもちゃんとありますね。」
パンフレットを見ながら目を輝かせる春花ちゃん。
しかしそんな春花ちゃんと千里さんに駒木先輩はさらに驚くような事を言った。
「な?良い旅館だろ?後でみんなで露天風呂入ろうぜ、ここは混浴だから楽しいぞ〜」
「
「こ、混浴!?」
」
千里さんと春花ちゃんは目を丸くして驚いていた。
それを聞いていた俺も当然驚いた。
混浴!?マジかよ。
駒木先輩はそれを狙ってこの旅館に予約したって事か。
「露天風呂混浴なの!?私たちは混浴なんて無理だよ!」
そりゃそうだよな、年頃の女の子が混浴なんてそう簡単に入れる訳がない。
すると俺達の背後から意外な人物の声が聞こえた。
「心配しなくても大丈夫だよ〜!ここの混浴はバスタオルも水着もOKだから。」
その声の主は、なんとあの加奈さんだった。
しかも加奈さんはなぜか旅館の従業員のような格好をしていた。
「加奈さん!?どうして加奈さんがここにいるんですか?」
驚いて聞く千里さんと春花ちゃん。
「実は期間限定でここでバイトしてるんだ〜、ここのオーナーが私の親戚なの。」
「え〜!そうだったんですか!』
隣のラブホテルとこのエロ旅館を経営しているオーナーが加奈さんの親戚だと聞いて千里さんと春花ちゃんはまた驚いていたけれど、性に奔放な加奈さんの素顔を知っている俺はそれを聞いても納得だった。
なるほどそういう事か、駒木先輩にここの旅館の事を教えたのも加奈さんだったんだ。
ちなみに先輩達と加奈さんはこの旅館も隣のラブホテルも使った事があるらしく、以前から知っていたらしい。(ここでも5Pセックスしたらしい)
だから先輩達は千里さんと春花ちゃんをここに連れてくる事に成功して
「これで二人と混浴に入れるな」
と、内心ニヤニヤ笑っていたみたいだ。
今回の旅行、先輩達の目的はプールで千里さんと春花ちゃんの水着姿を見て、あわよくばこの旅館で混浴を楽しむ事だったらしい。
男の中では俺だけが何にも知らずにただの旅行だと思っていたわけ。
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