騒がしい宴会が終わってから2時間以上が経って、旅館は静かな夜を迎えていた。
今回の旅行に参加した社員達は全員がすでに各部屋へ戻っており、ホールや大浴場には旅館のスタッフ以外の人間は見当たらない。
皆酒が入っているから、この時間ならもう寝ている者が殆どだろう。
そんな中、近藤はひとり、旅館の階段をゆっくりと上って最上階へと向かっていた。
そして階段を上りきると、奥にあるこの旅館で一番高級な部屋の前で立ち止まり、ドアに耳を当てた。
『アンッ!ハァンッ!あっあっいっンッあんっ!』
部屋の中から漏れてくる女の喘ぎ声を聞いて、近藤はニヤっと笑みを浮かべた。
「へへ、やってるやってる。弱みを握っているとはいえ、あの菜穂をこうもあっさり堕とすとは、さすが天野部長ってとこか。クックック……」
近藤は笑いを堪えられない。
「小溝ぉ、お前が呑気に寝てる間に菜穂は大変な事になってるぞぉ。ハハッ、いい気味だぜ。」
そう呟きながら、近藤は自身の股間がムクムクと硬くなっていくのを感じていた。
「それにしても菜穂のやつ、部長相手に随分とエロい声を出しやがる。」
過去には好意を寄せ、自分の物になると思っていた女の喘ぎ声。
あの穏やかな性格の菜穂が、天野の凶悪なペニスに貫かれているのを想像すると、黒い興奮が沸々とわいてくる。
――部長は菜穂の事をかなり気に入っていたからな、今夜はお裾分けはないだろうが……へへ、まぁそれは次回のお楽しみって事にしておくか――
部屋の中では天野と菜穂の性行為が続いていた。
一回目のセックスを終えた後、少しの休憩を挟んでからすぐに2回目のセックスは始まった。
全裸で壁に手をついている菜穂を、天野が後ろから立ちバックの体位で激しく突いている。
「あっあんっハァ…あっあああっ!またイクっ!イっちゃうっ……あっハァンッ!」
もう何度目の絶頂だろうか。達すれば達する程身体は敏感になっていき、イキやすくなる。
「ハァハァ……もうダメです……立ってられない……ハァ」
菜穂が下半身をガクガクと震わせながらそう訴えると、天野は繋がったまま菜穂を無理やり歩かせてベッドに上げた。
そして今度は天野が仰向けになると、その上で菜穂に騎乗位の姿勢を取らせた。
「ほら、奥さんも腰を動かすんですよ。」
絶頂の後はいつも〝もう十分、もう解放してほしい〟と思うのに、それでも天野の男根を挿入され続けていると不思議とまた淫らな気持ちになってくる。
〝溜まっているんでしょう?色々と〟
天野に言われた通り、とんでもない量の性欲が菜穂の身体の奥には溜まっていたのかもしれない。
半ば強制的にセックスという方法で抑えていた蓋を開けられると、肉欲が止め処なく溢れ出した。
そしてそのセックスの中で初めて知った、女としての悦び。
それはもちろん幸せとは違うし、菜穂には夫への愛情もある。
しかし絶頂する度に頭の中が真っ白になって、もう何もかも、智明の事さえ考えられなくなっていた菜穂は、本能が欲するままに天野に与えられえる快楽に溺れていた。
「そうです奥さん、自分の好きなように動いていいですよ。何も遠慮する事はありませんから。」
菜穂はいつの間にか天野の上で自ら腰を振っていた。
天野の胸に手を当てて、挿入されたペニスが快感スポットに当たるように腰を前後にクネクネと。
最初はぎこちない動きだったが、徐々にコツを掴み始め、リズミカルになっていく。
「あっあっあんっハァ……あっあっあんっ……」
「あぁ、なんてイヤらしいんだ奥さん、これが奥さんの本当の姿なんですね。」
「ハァハァ、あんっハァ……イヤ……あっあんっ!」
天野にそこまで言われても菜穂の腰は止まらない。いや、止められないのだろう。
「奥さん、気持ち良いですか?」
「ハァ……ハァン……ハァ……」
「どうなんですか、答えてください。私とのセックス、気持ち良いでしょう?」
「ハァハァ……気持ち、良いです……はァ……」
快楽に溺れる中で、自ら堕ちた事を認める言葉を発してしまう菜穂。
そして続けて菜穂は色っぽく口を開くと
「ハァ……天野さん……もっと……」
「もっと、なんですか奥さん。」
「もっと、して下さい……」
どうやら菜穂は騎乗位で自分だけしか動いていない事にもどかしさを感じていたようだ。
いくら菜穂がひとりで激しく腰を振った所で、天野の力強いピストンで得られる快感には届かない。
天野にしてもらわないと、あの深い絶頂は味わえない。
「具体的に言ってくださいよ、どうしてほしいんですか?」
「ハァ……ハァ……もっと……もっと沢山突いて……」
それを聞いて思わず笑う天野。
「ハハッ、いいですねぇ奥さん。どこを突いてほしいんですか?そこまで言えたらまたやってあげますよ。」
「ハァそんな……ずるいです……恥ずかしい……ハァ……」
「言うんですよ奥さん。言えないならそのまま一人で腰振っててください。」
「ハァ…ああそんな……もうダメ……我慢できない……ハァ……」
「さぁ言うんだ。エッチな奥さんの本性をもっと私に曝け出してください。」
「ハァ……ハァ……天野さん…突いて……私の…私のオマンコ、もっと沢山突いてください……」
消え入りそうな涙声で言った菜穂。
人生で初めて〝オマンコ〟という言葉を発してしまった自分に、さらに興奮が高まる。
「なんですか?声が小さくて聞こえないですよ、もっと大きな声で。」
ニヤニヤと笑みを浮かべながらさらに焦らすような事をしてくる天野に、菜穂は女としての理性の糸をここで完全に切ってしまう。
「ああ……もういやぁ、意地悪……早く欲しい!早くオマンコ突いてぇ!!」
天野の前で自らメスに成り下がる事を宣言してしまう菜穂。
「ハハハッ!これはこれは、とんだ淫乱女になっちゃいましたねぇ奥さん。分かりましたよ、ほら、奥さんは激しいのが好きなんですよね?」
「ハァ……激しいの……ああああっ!」
天野の腰がピストンを始めると、菜穂は歓喜が入り混じった喘ぎ声を上げ始めた。
「奥さん、こうですか?これが良いんですか?」
「ああっ!いいッ!スゴイ……あっあっあっ!気持ち…イイ……あっあっハァんっ!」
「どこが気持ち良いかもっと言ってくださいよ奥さん。」
「ハァン、ああんっ!オマンコ……オマンコ気持ちイイ……ああ……本当にスゴイ……ああっ!イクっ!イッちゃう!」
天野はその後も菜穂を様々な体位で激しく抱いた。
そして菜穂は何度も絶頂し、自らも積極的に動きながらよがり狂っていた。
こうして天野の巧みなセックステクニックによって本能剥き出しの丸裸にされた菜穂は、溜まりに溜まった2年分の性欲を爆発させたのだった。
我を忘れて……家族や夫の事も忘れて……
その日、2人の激しい性交は深夜まで続いた。
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