居候と人妻 真弓(10)

すごいの見ちゃった……

母屋に戻って来た真弓は、そのまま2階まで上がって寝室に入った。


「……どうしよう……」

胸のドキドキが止まらない。

拓実がオナニーをしていた姿が、何度も何度も頭の中で再生される。

ハァ……真弓さん……

あまりに衝撃的な出来事に動揺し過ぎて、上手く思考ができない。

拓実は真弓の名前を口にし、しかも盗んだ真弓の下着の匂いを嗅ぎながらオナニーをしていた。

だけど、不思議とそんな拓実に対して不快感が生まれない。

今はただ、真弓は拓実に性の対象にされた事が恥ずかしくて仕方なかった。

ハァ……真弓さん……ああ……出そう……

そしてあの拓実の射精シーンが、頭に浮かぶ。

真弓の身体がカァっと熱くなる。


「あーんもぉ!」

真弓は思わずそう声を出して、ベッドに倒れ込んだ。

顔が真っ赤になっているのが自分でもわかる。

熱くて、火照ってる。


「もぉ……拓実君ったら……」

胸はまだドキドキしていて、身体が冷めていく気配が全くない。


「……私……」

もう真弓は自分でも気付いていた。

自分が今、性的に興奮してしまっている事に。

既にアソコが濡れてしまっている事は触らなくたって分かる。

ここ数日、ずっと抑え込んできた欲求不満が、身体の奥から一気に吹き上がってくるような感覚。

尋常じゃないほど身体が疼いてる。


「はァ……もうダメ……」

そう声を漏らした後、真弓は自然と衣服を脱ぎ始めていた。

スカートを脱いで、さらにパンツも。

拓実と同じように下半身だけ裸になった真弓は、すぐに濡れたアソコを自分の指で慰め始めた。

クチュクチュ……

やだ、私……すごい濡れてる……

しても余計に欲求不満が増すだけだと思い、ずっと我慢していたオナニー。

自分1人で慰めても、スッキリできない事は分かっていたけれど、それでも今はこの行為を我慢する事ができなかった。


「ん……ぁ……クチュ……ぁ……ン……」

…はぁ……真弓さん……真弓さん……

拓実の声、切なそうに感じてる表情、興奮して大きくなったペニス。

さっき見た光景があまりに衝撃的だったからなのか、拓実の事ばかり想像してしまって、今日だけは夫である正人の事は考えられなかった。

夫がいるのに。拓実君の事は弟のように想っていたのに。

罪悪感を感じながらも、禁断の妄想が頭の中でどんどん暴走してしまう。


「ンァ……ぁ……」

しかし、堪え切れずに始まった真弓のオナニーは1時間以上も続いたが、結局は絶頂に達する事なく、スッキリしないまま終わってしまった。

陰部から手を離して
「はぁ……」

と溜め息をつく真弓。

――もぉ……拓実君の前でどんな顔すればいいのか分からないよぉ…――


「美味しいですね、このスパゲティ。真弓さんのオリジナルですか?」


「うん、そだよ。和風スパゲティだから油っこくないでしょ?」

食事時、何事もなかったように話しかけてくる拓実を見て、真弓もなるべく普段通りにしようと決めた。

パンツ事件とオナニー目撃は確かにショッキングな出来事だったけれど、覗いてしまった自分も悪いと思ったから。

――男の子がああいう事をするのは普通の事だものね。それに私も……しちゃったし……――

男性には溜まるものがあって、生理的にそれを放出しないといけない事は真弓も理解している。

それに溜まったものを発散したくなる気持ちが、今の真弓にはとてもよく分かってしまうから、拓実が下着を盗んだ事も責められなかった。

拓実君が下着を盗っちゃったのと、私が覗いちゃったの、これでイーブンって事にしておこう。うん。

しかし真弓は今、その下着以上に気になっている事があった。


「……。」

……拓実君って、私の事どう思ってるのかしら……あんな事してたって事はやっぱり……

そんな事を考えながら、じーっと拓実の顔を見つめる真弓。

するとその視線に気づいた拓実が、いつものようにオドオドした感じで恥ずかしそうに顔を赤くした。


「ど、どうしました?俺の顔に何か付いてます?」

動揺する拓実の反応を見てニッコリと笑う真弓。


「うふふ。ううん、何でもないよー。拓実君、まだおかわりあるけどどうする?」


「あ、はい、じゃあ頂きます!」



コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました